2010 Fiscal Year Annual Research Report
双子・三つ子・四つ子8000例の発育・発達に関する縦断研究:単胎児との比較分析
Project/Area Number |
20390575
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
横山 美江 大阪市立大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (50197688)
|
Keywords | 双子 / 三つ子 / 単胎児 / 成長 / 発達 |
Research Abstract |
多胎児の在胎週数は,双子で平均37週,三つ子で平均34週,四つ子で平均31週と短く,出生体重もそれぞれおよそ2300g, 1700g, 1400gと低体重である。このように在胎週数が短くかつ低体重で出生する多胎児の発育・発達過程は,単胎児とは異なった点が多く,発育・発達遅滞が多発しており,発達障害に至るケースも少なくない。今年度の研究では、在胎週数が短くかつ低体重で出生する三つ子の運動発達を縦断的に調査し、単胎児との比較から分析を行った。 調査内容は、首座り、寝返り、ひとり座り、はいはい、つかまり立ち、つたい歩き、ひとり歩きの状況、在胎週数、出生体重等である。対象者は、三つ子1,121人であり、比較対照群として13,906人の単胎児の運動発達のデータを用いた。なお、障害や神経障害の認められた児については、分析から除外した。その結果、在胎週数や出生体重を調整しても、三つ子は首座り、お座り、ならびにつかまり立ちの運動発達が単胎児に比べ有意に遅れる傾向が認められた。さらに、出生体重が2kg以上の児では、在胎週数や出生体重を調整しても、三つ子はお座りやひとり歩きの運動発達が単胎児に比べ有意に遅かった。しかしながら、出生体重が2kg未満の児では、在胎週数を調整すると、むしろ単胎児の方がはいはい、つたい歩き、およびひとり歩きの運動発達が三つ子よりも有意に遅いことが明らかとなった。
|
Research Products
(7 results)