2010 Fiscal Year Annual Research Report
セルフネグレクトに対応する介入プログラムの開発と地域ケアシステムモデルの構築
Project/Area Number |
20390577
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Research Institution | The Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
岸 恵美子 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (80310217)
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Keywords | セルフネグレクト / 高齢者虐待 / ケアシステム / 介入プログラム / モデル構築 |
Research Abstract |
これまでの調査結果から実態と課題の分析を深め、介入フローチャートおよびケアシステムモデル試案の作成を行っだ。 1. セルフ・ネグレクトの実態と課題の分析 セルフネグレクトに関する全国調査および関わる専門職へのグループインタビューの結果から、セルフ・ネグレクト事例の状況、具体的な事例への介入方法、対応している専門職の困難性、ネットワーク構築の状況等を分析・検討し、日本におけるセルフ・ネグレクトの実態と課題を明らかにした。さらに、アメリカ・イギリスでの視察結果を踏まえ、介入方法、地域ケアシステムモデルについて検討を行った。 2. アセスメント票および介入プログラムの作成 専門職が対応しているセルフ・ネグレクト事例10例の分析を行い、セルフネグレクト事例のパターンによる介入方法の検討から、事例の経過と対応を示す事例集を作成するとともに、介入フローチャートを作成した。また、専門職が支援が必要と認識するセルフ・ネグレクト事例の状態を示す項目の因子分析の結果から、現場で広く活用できるスクリーニング票およびリスクアセスメント票を作成した。 3. 地域ケアシステムモデル試案の作成 セルフ・ネグレクト事例を把握・スクリーニングし、効果的に介入するための介入プロセスを示したフローチャートを作成し、より効果的で実践的な地域ケアシステムモデル試案を研究者と実践者で検討し作成した。 4. 本研究結果は、高齢者虐待防止学会を始めとする学会等に一部発表および投稿を行ったが、今後も分析・検討を進める予定である。
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