2010 Fiscal Year Annual Research Report
亜熱帯地域における多民族の生業経済と定期市-海南島と雲南省を事例として-
Project/Area Number |
20401011
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
西谷 大 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (50218161)
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Keywords | 植物利用 / 水田 / 焼畑 / 複合的な生業 / 定期市 / 交易 / 自然資源の差異的な利用 / 自然資源の重層的な利用 |
Research Abstract |
伝統的な技術でおこなわれてきた農耕は、ある特定の生業に特化するのではなく、農耕、漁撈、狩猟、採集といった生業を複合的におこなうことに特徴があり、これが生態的な環境の多様で持続的な利用につながってきた。本研究では、中国・海南省の五指山地域と、雲南省紅河州金平県者米地域、そして怒江上流の丙中洛の3つの地域をとりあげ、伝統農耕の実践と政府主導による開発、そして自然環境という3者を動的なシステム(いきすぎた開発と環境の復元力)としてとらえ、その関係性の解明を目的としている。 昨年度は、これまでおこなってきた海南島五指山地域や雲南省者米谷での調査をまとめ、国際学会で発表するだけでなく、これまでの成果の一部を論文にする準備をすすめた。 また雲南省での外国人の調査について、政府の許可が全面的に停止しているため、これまで中国における山地利用の成果を、日本と比較する調査を進めた。 日本の岩手県九戸地域や、徳島県木頭地域だけでなく、千葉県の清澄周辺でも調査をおこない、日本の山地利用と中国とを比較することで、各地域の環境利用の差異と、中国における生業を複合的におこなう上で、背景に存在する自然資源利用の民族的規範を抽出することを試みた。
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Research Products
(5 results)