2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国の初期仏教寺院とその源流にかんする考古学的研究
Project/Area Number |
20401031
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡村 秀典 Kyoto University, 人文科学研究所, 教授 (20183246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 穣 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (60201935)
船山 徹 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (70209154)
向井 佑介 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (50452298)
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Keywords | 仏教寺院 / 中国 / インド / ガンダーラ / 雲岡石窟 / 仏像 / 塑像 / ストゥッコ |
Research Abstract |
(1)中国遼寧省朝陽市北塔博物館と思燕寺遺址の調査について打合せ、出土の塑像と瓦類の調査を来年後に実施することで合意した。(2)インド・ニューデーリの国立博物館に所蔵されているスタインの収集資料を調査し、サーンチ・マトゥーラ・サールナート・ナーランダ・ヴァイシャーリなどの仏教寺院址とそこから出土した仏像を調査し、京都大学が調査したガンダーラ仏教寺院址と比較した。(3)人文研に所蔵するガンダーラのタレリ・メハサンダ両寺院址出土の石彫とストゥッコ(漆喰塑像)類を整理し、10月から12月まで京都大学総合博物館で開催した秋季企画展「シルクロード発掘70年-雲岡石窟からガンダーラまで」において、その成果を公開した。また、人文研が過去70年にわたって中国・パキスタン・アフガニスタンで調査してきた数万枚の写真資料を整理し、その秋季企画展で公開した。さらに、1934年から1938年にかけて調査された中国の響堂山・龍門・雲岡石窟の貴重な映画フイルムを修復のうえデジタル化した。それは来年度に公開の予定である。(4)フランス・ギメー国立美術館から東京国立博物館に寄贈されたアフガニスタン・ハッダ仏教寺院址出土のストゥッコや中央アジア収集の塑像を調査し、人文研が所蔵するガンダーラ仏教寺院址出土資料と比較した。(5)以上の考古学的調査をふまえ、仏教寺院址において仏像はどのように配置されていたのか、その時代的変遷を検討し、ストゥーパにおける仏教儀礼について共同研究をおこなった。そして、その成果を京都大学総合博物館における上記の企画展およびそれにあわせて刊行した同名の図録において公表した。
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Research Products
(1 results)