2010 Fiscal Year Annual Research Report
開発と国家支配-連邦制国家エチオピアにおける開発エージェントと国家権力の相克
Project/Area Number |
20401046
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
宮脇 幸生 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (60174223)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 美奈子 南山大学, 人文学部, 准教授 (20329741)
田川 玄 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (70364106)
藤本 武 人間環境大学, 人間環境学部, 准教授 (20351190)
増田 研 長崎大学, 環境学部, 准教授 (20311251)
松村 圭一郎 立教大学, 社会学部, 准教授 (40402747)
|
Keywords | 開発 / 国家 / エチオピア / 南部諸民族州 / オロミア州 |
Research Abstract |
研究会では、エチオピア西南部南部諸民族州における被差別民族集団の歴史と民族主義的運動の展開について、ティグライにおけるNGOの活動の歴史とTPLF政権の政治活動との関連について、アムハラ州バハルダールにおける住民の保健行動と、ヘルスワーカーの活動についての調査計画についての研究報告が行われた。フィールドワークでは、研究分担者である石原は、2010年8月、エチオピア南西部ジンマ地方において商品作物の生産・取引をめぐる最近の動向について、また2010年12月-2011年1月、東部・南東部における宗教実践と民族政治の関連について調査を実施した。田川は2010年8月から9月にわたり、エチオピア連邦民主共和国オロミア州のボラナ地区において、開発の人類学的調査を行った。今回の調査では、NGOが長年にわたり行っている森林保護プロジェクトの経緯と現地の人々の対応についての聞き取りと、政府主導による住民互助組織についての調査を行った。眞城は、2011年1月末から2月半ば、エチオピアにおいて開発並びにローカルNGOの活動について調査を実施した。アディス・アベバでは開発にかかわる文献・資料の収集、ティグライ州ではローカルNGOの活動について調査を実施し、軍事政権から現政権に移行する中でローカルNGOの役割や政党との関係の変容について基礎となる一次資料を収集した。増田は2010年9月にアムハラ州バハルダールにおいて、国際保健に関する開発人類学的調査を行った。今回の調査では日本のJICA(国際協力機構)とアムハラ州保健局が協力して進めている「アムハラ州感染症対策サーベイランスシステム」構築の現場を訪問し、村落部のコミュニティー・ヘルス・ワーカー、ボランティア・ワーカーらへの聞き取りを行った。研究協力者の吉田は、2010年9月に、エチオピア南部諸民族州カファ地方において、UNDP資金によって南部諸民族州政府とローカルNGOがマンジョに対して実施しているプロジェクトに関する調査を実施した。
|
Research Products
(18 results)