2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国における人口と環境-高齢化・社会保障・出生性比からみた一人っ子政策29年
Project/Area Number |
20402036
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
若林 敬子 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (60293015)
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Keywords | 中国 / 人口と環境 / 高齢者 / 出生性比 / 人口流出 / 社会保障 / 農村 / 海外移民 |
Research Abstract |
1. 本年度は、中国の2000年及び2005年1%人口センサス結果の分析を行い、調査の狙い及び対象地を決定し、調査票を作成し、以下の二つの地域で予備調査を実施した。 1) 湖南省攸県農村地域で中国重慶市にある西南大学の協力を得て、人口流出及び高齢者生活と社会保障について300人以上を対象としたアンケート調査を実施した。この攸県を選んだ理由は、深〓に大量のタクシー運転手を流出させているふるさと農村であり、母村農村と大都市深〓との人口流出入にめぐる家族関係・子女教育等の総合的社会学的調査を行うためである。 2) 海南省文昌市農村地域で広東省広州市にある中山大学の協力を得て、出生性別、海外移民、社会保障と高齢者生活について300人以上を対象としたアンケート調査を実施した。また、海南島内の昌江県黎族自治州重合村にも19年ぶりに調査に入ったが、この地は戦時中日本の海軍によって社会学者の尾高邦雄と岡田謙らが調査に入った場所であり、その人口社会学的変動を分析しつつある。 2. 準備した調査票をもちつつ、他の調査対象地、協力機関、大学人口研究所を訪れ、協力挨拶、地域の特色、構造分析を実施し、現在報告書を作成に取り掛かっている。 3. 戸籍改革の現状と社会保障をめぐる最新の動きについては、中国全国各地の進路状況を詳細に把握分析しつつある。湖南省と海南島の調査地でも具体的な調査を行った。 4. 湖南省攸県農村地域、三峡ダム環境移民の実態を把握し、今後のアンケート調査としての予備調査を実施した。
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Research Products
(7 results)