2011 Fiscal Year Annual Research Report
大学教育における「学び」の空間モデル構築に関する研究
Project/Area Number |
20402053
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
溝上 智惠子 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (40283030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 一彦 筑波大学, 副学長 (20167448)
歳森 敦 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (80222149)
池内 淳 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (80338607)
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Keywords | 教育学 / 学習支援 / 高等教育 / 大学図書館 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究は、大学教育の実質化を進展させるための学習支援サービス・モデルの構築を行う研究である。具体的には、大学生の主体的学習を促進させる実空間「ラーニング・コモンズ」(Leaming Commons)のあるべき姿と運営方法について具体案を提示するものである。 多様な形態で展開しつつある海外のラーニング・コモンズの現状を明らかにするため、平成23年度はドイツ、韓国および中国においてフィールド調査を実施した。ラーニング・コモンズの施設・設備構成や、そこで学ぶ学生の学習活動実態について検討した。さらに、これらの学習支援活動の背景になっている大衆化時代の学部教育における学習支援サービス機能の高度化にも焦点をあてて、広い視点からラーニング・コモンズを分析した。具体的には連携研究者や研究協力者とともに、先導的なサービス展開を行っているドイツのブランデンブルク工科大学、ベルリン自由大学、フンボルト大学、韓国の延世大学校、梨花女子大学校、ソウル大学校、崇實大学校、中央大学校および成均館大学校、中国の北京師範大学等を訪問調査した。さらに、海外の学習支援空間に関する情報収集のため、国内研究者との意見交換もおこなった。 これらの研究成果の一部について、インドネシアにおいて開催されたAsia-Pacific Conference on Library & Information Education and Practiceにおいて発表を行ったところ、優れた論文の1つとして、Inernational Information and Library Reviewにも掲載された。この他、日本国内でも発表を行うとともに、筑波大学付属図書館情報学図書館に設置された春日ラーニング・コモンズにおいて、本研究の成果にもとづく学習支援策の試行を行うとともに、当該コモンズを継続的に観察することにより、実証的モデル構築のため基礎情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
近年、日本のみならず、国際的にも、学生の学習支援空間に対する関心が急速に高まり、さまざまな試みが登場している。こうした多様な実空間の構築を現在進行形で把握しており、おおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、本研究課題の最終年度にあたるので、これまでの成果を報告書としてまとめ、広く社会に公開する。
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Research Products
(12 results)