2009 Fiscal Year Annual Research Report
アジア開発途上国における水と衛生の未来予想図と環境政策シナリオの構築
Project/Area Number |
20404002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 秀樹 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (70134971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 繁樹 木更津工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (60300539)
四蔵 茂雄 舞鶴工業高等専門学校, 建設システム工学科, 准教授 (60259893)
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Keywords | 途上国 / 都市環境 / 健康リスク / データベース / 計量経済モデル |
Research Abstract |
途上国における都市環境インフラの欠如に起因した問題は、近年ますます深刻化しており、早急な対策が必要とされている。この問題に対処するため、本研究では以下の3点について研究を進めている。(1)水域管理と都市廃棄物管理、ならびに都市の特性に関するデータベースの構築、(2)データベースを基にした現状分析と最適な管理を行うために必要となる改善策の提示、(3)都市人口の成長シナリオと政府が採りうる政策的誘導策をベースにした2030年までのリスク予測。 平成21年度は、タイ国、ネパール国、ベトナム国にて現地調査を実施した。都市環境と社会経済に関する統計データを入手すると共に、都市環境・水環境管理の状況を調査した。対象国では、排水規制、モニタリング、水質浄化、施設管理等あらゆる面において、立ち後れている状況にあった。また、微生物学的リスク評価に必要な水質測定を実施した。水道水源の微生物学的汚染が進んでいること、特に一部の国では、表流水ばかりでなく、深層地下水にまで汚染が広がっている状況を明らかにした。 一方、リスク予測のために必要になるモデル式については、メインフレームを構築した。また、微生物学的リスク評価モデルを作成した。しかし、モデルが必要とするデータは、質・量ともまだ十分に収集できていないため、全体のキャリブレーションと予測作業は今後の課題である。平成22年度は、さらにデータの収集を行うと共に、現地での水質測定作業を継続する予定である。
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Research Products
(4 results)