2010 Fiscal Year Annual Research Report
狩猟採集生活のエネルギー収支:アフリカ熱帯多雨林における実験的狩猟採集生活調査
Project/Area Number |
20405014
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐藤 弘明 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40101472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 協平 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (60126646)
山内 太郎 北海道大学, 保健科学院, 准教授 (70345049)
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Keywords | 狩猟採集生活実験 / アフリカ / 熱帯多雨林 / Bakaピグミー / 野生ヤマノイモ / 消費エネルギー / 摂取エネルギー / 心拍数モニタリング |
Research Abstract |
本研究の目的は、カメルーン南部ンドンゴ地域のピグミー系狩猟採集民Bakaの協力を得てまったく農作物に依存しない狩猟採集生活を観察し、アフリカ熱帯多雨林における狩猟採集民のエネルギー適応の特徴を明らかにすることである。計画3年度目は、2010年4月に定住集落から約5キロメートルの日常的にBaka住民が利用する熱帯多雨林において8組の夫婦の協力を得て以下のような観察をおこなった。 エネルギー消費量に関して、 1. 8組の夫婦を対象にした連続14日間(朝6:00から夕18:00)の心拍数モニタリング 2. 8組の夫婦を対象にした連続14日間(朝6:00から夕18:00)の加速度モニタリング 3. 6組の夫婦を対象にした1日1人合計12日間の個体追跡法による活動時間調査 エネルギー摂取量に関して、 1. 8組の夫婦を対象にした連続14日間の全採捕食物の計量調査 2. 6組の夫婦を対象にした1日1人合計12日間の個体追跡法による摂取食物計量調査 3. 対象者全員の起床時体重の連続14日間計測調査 現在、資料の整理、解析中であるが、暫定的結論は以下の通りである。定住村に近く狩猟圧、採集圧が高いと思われる熱帯多雨林において、さらにこの地域でもっとも採捕生活には厳しい時期と考えられている少雨季(4-5月)においても食物、とくにエネルギー源食物である野生ヤマノイモは2週間十分に確保され、実験協力者は期間中全員体重を維持し、健康に過ごすことができた。
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Research Products
(7 results)