2009 Fiscal Year Annual Research Report
東ユーラシアにおける新生代後半の霊長類進化に関する古生物学的研究
Project/Area Number |
20405015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高井 正成 Kyoto University, 霊長類研究所, 教授 (90252535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 剛 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (80452308)
米田 穣 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (30280712)
鈴木 淳 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 主任研究員 (60344199)
江木 直子 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (80432334)
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Keywords | 霊長類 / 化石 / 古環境 / 同位体分析 / 進化 / CT解析 / 頭骨内部構造 |
Research Abstract |
1)ミャンマーにおける発掘調査:ミャンマー中央部に広がる後期中新世~中期更新世のイラワジ層からコロブス類の化石を発見し、ヤンゴンの国立博物館の保管資料の中から大型のオナガザル科の遊離歯化石を発見した。 さらにチャインザウク地点(中新世末)から見つかっていた哺乳類化石相を解析し、複数の哺乳類化石の同定と記載作業を行った。また同地点から見つかる大型哺乳類化石の歯のエナメル質から抽出した炭素及び酸素の安定同位体分析を行い、古食性と古環境推定を行った。 2)中国での調査:中国南部の広西壮族自治区崇佐の鮮新世末~中期更新世の洞窟堆積物の発掘調査を行ない、ギガントピテクスやオランウータン、マカク、コロブス類など、複数の霊長類化石を発見した。現在マカクの全身骨格の記載論文を投稿中である。また中国北部の甘粛省龍担で見つかっていたParadolichopithecus gansuensisの頭骨をCT機器を使って撮像し、その内部構造の解析を行った(Nishimura et al., in press)。 3)台湾での調査:台湾南部の左鎮地域の前期一中期更新世の地層から見つかっていた霊長類化石の検討を行い、その中に現在台湾に生息していないコロブス類の化石が含まれることを発見した。現在、記載論文を準備中である。 4)旧世界ザル類の頭骨内部構造の解析:ベトナム北部の後期更新世の洞窟堆積物から見つかっていたマカクの頭骨の内部構造を、CT機器を用いて撮像し、現生種と比較することにより系統解析を行った(Ito et al., 2009)。 5)トランスバイカル地域の化石動物相:ロシア南部のバイカル湖南東部に位置するウドゥンガの中期一後期鮮新世の地層から見つかっていたコロブス類化石と共産する陸棲哺乳類化石相の解析を行い、英文報告書Asian Paleoprimatology, Vol. 5を出版した。
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Research Products
(21 results)