2010 Fiscal Year Annual Research Report
経済発展とグローバリゼーション進行下における伝統的植物資源利用の変容
Project/Area Number |
20405048
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
縄田 栄治 京都大学, 農学研究科, 教授 (30144348)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 浩和 京都大学, 農学研究科, 准教授 (50303871)
坂本 正弘 京都大学, 農学研究科, 講師 (40303870)
中西 麻美 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 助教 (60273497)
|
Keywords | 植物利用 / 多様性 / ホームガーデン / DNAマーカー / 農業生態系 / 伝播 / 在来作物 / 野生植物 |
Research Abstract |
今年度は、タイ東北部、ラオス北部及び中南部、ベトナム北西部において、野生種マンゴー(Mangifera spp.)の遺伝資源探索、形態的特性の調査、および植物利用に関する聞き取り調査を継続した。方名、茎葉及び花の形態的特性及び立性から大別した4つの野生型・野生種について種の同定を進めると同時に、利用について詳細に調査を行った。その結果、タイ東北部、ラオス平原部で広く分布するmuangpaaは、M.caloneuraであり、形態的に栽培種に似た、muang kalonも同一種であった。両型とも、農地に意図的に残されており、果実のほか、材も利用されていた。葉の細い型は、ラオス南部・北部、ベトナム北西部に広く分布しており、それぞれ、muang khai、muang kaeo noi、moi(または、mak chai)と呼ばれていた。葉の長大な型は、ラオスの山中に自生し、呼称は一定していなかった。これらの型も、果実・材が広く利用されていたが、muang kazooでは、葉の食用や染色料、薬用としても利用されていた。なお、ベトナムでは、森林から野生種マンゴーをホームガーデン等に移植することが広く行われていた。各種、各型とも、DNA資料のサンプリングを行っており、次年度に分析を進め、遺伝的な近縁関係の解析を行う。ラオス北部ウドムサーイ県で収集したタケ試料を用いたRAPDマーカーによる分析を継続した。昨年度終了した1地点分に続き、残りの2地点分の試料の分析を完了した。今後、分析の結果を用いて、この地域のタケ種子の飛散域の推定を行う。東南アジアのキダチトウガラシに関する調査を開始し、カンボジアのキダチトウガラシのアイソザイムShDH-B型の分布から、南西諸島に分布するキダチトウガラシが、東南アジア大陸部に分布するキダチトウガラシと類縁関係が薄いことが示唆された。
|
Research Products
(7 results)
-
-
-
-
[Presentation] Mode of living towards sustainability2011
Author(s)
Nawata, E.
Organizer
The 1^<st> Environmental International Conference on "Environmental Supporting in Food and Energy Security : Cris is and Opportunity"
Place of Presentation
Rama Garden Hotel, Bangkok, Thailand(招待講演)
Year and Date
2011-03-23
-
-
-