2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500053
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大橋 勝文 Kagoshima University, 理工学研究科(工学系), 准教授 (00381153)
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Keywords | 分子コンピュータ / 光応答性分子 / 並列計算 / アルゴリズム / シミュレーション / カーナビゲーション / 経路探索 / 分子演算システム |
Research Abstract |
研究代表者が提案した新しいコンピュータアーキテクチャからなる並列演算型分子コンピュータ(並列アナログ分子コンピュータ)の作製及び性能評価を行う。本コンピュータは、分子素子で構成された分子コンピュータであり、(1)演算には光応答性分子の物性の操作を、(2)並列演算時の情報の受け渡しには分子間の電子やエネルギーの移動を、(3)並列演算には二次元配列させた光応答性分子を用いた新規の演算手法の実現に向けて、計算アルゴリズム開発及び基礎データの入手を進めた。 分子コンピュータの実現には、独特な性質・機能を持った分子とその機能を生かした演算手法・アルゴリズムを巧みに組み合わせることが鍵となる。昆虫のフェロモンによる集団行動の制御や、伝達物質による神経細胞間の情報伝達など、自然界には問題解決へのアプローチが従来のコンピュータアルゴリズムによるものとは全く異なる現象が数多く存在する。そこで、これらの現象をモデルとした演算アルゴリズムと、それを実行するために多種多様の機能性分子の性質を生かした演算手法の検討を進めた。 特に、ノイマン型コンピュータが苦手とする経路探索問題などの情報処理を行うためのアルゴリズムついて、コンピュータシミュレーションを活用しながら、効率的に分子演算システム開発を行った。具体的には、温度により特性が変化する機能素子を利用したコンピュータシステムの動作についてコンピュータシミュレーションを進めることにより、カーナビゲーションのような経路探索が理論上可能であることを見出した。
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Research Products
(1 results)