2009 Fiscal Year Annual Research Report
直感的で分かりやすい歩行者ナビゲーション環境の実現に関する研究
Project/Area Number |
20500085
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
長谷川 孝明 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 教授 (00189531)
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Keywords | 高度交通システム(ITS) |
Research Abstract |
本年度は、カメラ付き携帯電話機を用いて直感的な案内を行う歩行者WYSIWYASナビゲーション環境の実現に向けた検討を行った。また、国内外で歩行者ナビゲーションシステムの実現方法・評価方法が乱立している現状を踏まえ、歩行者ナビゲーションシステムの性格付けおよび適切な性能評価を行うために、歩行者ナビゲーションシステムの分類・整理・体系化を行った。 ■歩行者WYSIWYASナビゲーション環境の実現に向けた検討 ▼視覚障害者誘導用ブロックを用いたM-CubITS素子の素材と経年変化に関する検討 昨年度検討した縮小・集合型M-CubITS素子で課題であった耐久性を向上させるために新たな素材でマーカを作製したが、材料のベース色が「白」に限定されてしまうため、ベース部分の色を含めた再検討が必要であることが分かった。また、埼玉大学構内の点字ブロックに施した塗装の経年変化について、塗装から約2年経過した箇所と約3年半経過した箇所で比較検討を行った結果、現状の耐久年数は概ね2年であることが分かった。 ▼Webアプリケーション型M-CubITS歩行者WYSIWYASナビゲーションシステムの提案・構築 従来の端末処理型とメールサーバ処理型のそれぞれの長所を生かした新たな処理系として、Webアプリケーション型を提案し、プロトタイプシステムの構築を行った。 ▼インターロッキングブロックを用いたM-CubITS歩行者WYSIWYASナビゲーションシステムの実験準備 埼玉大学構内の約70mに渡るエリアのインターロッキングブロックを埋め換える大規模工事を行い、次年度に実施する実証実験に必要な実験環境および設備の準備を行った。 ■歩行者ナビゲーションシステムの分類・整理・体系化 歩行者ナビゲーションシステムの分類・整理・体系化に向けて、歩行者ナビゲーションシステムの分類方法の提案と、その分類方法を用いて歩行者ナビゲーションシステムに関する学術論文の論文発表年と累積論文数の集計分析によって、分類学の観点から見た歩行者ナビゲーションシステムの研究トレンドを明らかにした。また、歩行者ナビゲーションシステムの性格付けを目的として、既存および今後登場する歩行者ナビゲーションシステムに対して適用可能な解析/標準化ツール「歩行者ナビゲーションコンセプトリファレンスモデル」を提案した。以上の成果を論文にまとめ、電子情報通信学会ITS研究会で計3件の発表を行った。
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