2010 Fiscal Year Annual Research Report
高精細動画像の圧縮符号化における時空間画質の最適制御に関する研究
Project/Area Number |
20500088
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉田 俊之 福井大学, 工学研究科, 教授 (50240297)
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Keywords | 動画像 / 高精細画像 / 圧縮符号化 / 画質 / レート制御 / MOS予測 / 画質平坦化 |
Research Abstract |
本研究は,水平画素数1000を超え,毎秒60フレーム程度の高精細・高フレームレート動画像(HD画像)を対象として,圧縮符号化時における時空間の画質を最大化・平坦化する新しいレート制御・符号化法の確立を最終目的とするものである.H22年度は,H20,H21年度の研究結果を受け, 1H21年度に導出した時間方向のフレームレート制御法およびそのMOS予測式に対し,動画像中の動領域の影響を考慮した新たな制御法と予測式について検討した. 2H21年度に実装した提案方式に基づくH.264符号化器を用いて多くの試験画像を用いて符号化実験を行い,提案法の有効性の検証を行った. 1については,動領域の影響を加味することにより,HD動画像に対するフレームレート制御および得られたフレーム列に対するMOS予測の精度改善を図った.また,2については,複数のシーンから成るHD試験画像を多数作成し,それに対して提案法を実装した符号化器を適用して実際に圧縮符号化/復号を行うことにより,提案手法の有効性を検証した.その結果,本研究で構築したレート制御法により画質の最大化が実現されること,一方で定ビットレート符号化の下では画像アクティビティの影響によりシーン間での画質変動が大きいこと,さらに提案する画質平坦化法により,バッファ量を大きく取るに従って画質の変動が抑えられ,定画質に近い符号化が実現されること,の3点が確認された. 本年度は過去3年に渡って実施した本研究の最終年度に当たり,以上によって本研究の当初目的はほぼ完全に達成された.
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Research Products
(3 results)