2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500102
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
松田 一朗 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (70287473)
|
Keywords | 映像コンテンツ / 画像符号化 / データ圧縮 / ロスレス再符号化 / 離散コサイン変換 / イントラ予測 / 標準符号化方式 / Motion-JPEG |
Research Abstract |
本研究課題の最終年度である平成24年度は、これまでに開発した技術の完成度を高めると共に、今後の展開を見据えて新たな応用分野の開拓にも注力した。主要な検討項目とその成果は以下の通りである。 1.イントラ予測技術の高度化 前年度までの検討により、JPEGやMPEGなどの離散コサイン変換(DCT)を採用した符号化方式の冗長度削減には、ブロック間相関に基づいたイントラ予測技術が極めて効果的であることが判明している。この知見に基づき、画像ごとに予測係数を最適化可能な再帰型の予測手法や、平均値座標に基づいた新しいイントラ予測の原理を考案し、その性能評価を実施した。 2.標準ビットストリームに対応した符号化方式の提案 本研究課題で提唱するロスレス再符号化方式は、標準方式のビットストリームを中間ファイルとして生成する特殊な符号化方式とみなすことが可能である。この考えをさらに発展させ、標準符号器とロスレス再符号器とを組み合わせた新しい符号化技術の枠組みを提唱した。JPEGを対象とした検証実験により、旧来のJPEG復号器で再生可能であることを保証しつつ、JPEG2000を上回る高い符号化効率を達成可能であることを明らかにしている。 3.フレーム内符号化された動画像データへの拡張 本研究課題の応用分野の拡大を狙い、新たにJPEG規格を採用した動画像データの効率的なロスレス再符号化方式の開発に着手した。予備検討の結果、撮影時にフレーム毎に独立に符号化された画像データであっても、再符号化時に動き補償予測の技術を導入することで符号化効率を大幅に改善できることを実証した。今後この技術は、ホログラフィーによる流体計測法など、大量の画像データを必要とする科学計測分野での実用化を図る予定である。
|
Research Products
(9 results)