2010 Fiscal Year Annual Research Report
違和感の探索に基づく境界知発見型仮想環境の構成法に関する研究
Project/Area Number |
20500114
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
西野 浩明 大分大学, 工学部, 准教授 (00274738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇津宮 孝一 大分大学, 工学部, 教授 (70037878)
吉田 和幸 大分大学, 学術清報拠点, 教授 (20174922)
賀川 経夫 大分大学, 工学部, 助教 (90253773)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 情報通信工学 / 境界知 / 触力覚メディア / 進化計算 |
Research Abstract |
本課題は,「仮想と現実を継ぎ目なくつなげるリアリティ(現実感)の実現」に焦点を当て,「現実と仮想の間に人間が違和感を覚える境界」を許容限として,利用者に違和感を与えない仮想環境を描出する新たな手法を実現することを目的とする。平成22年度は,下記の3項目に関して研究開発を行った。 1.システムの継続的機能強化と統合化 平成21年度に実施した予備実験の結果に基づき,応用システムの機能・性能の強化を行うとともに,3次元可視化機能や触力覚提示機能を有する可搬式実験システムを整備して,開発した応用システムを移植・搭載した。さらに,触力覚を含む複合メディアの操作時に,利用者が感じる違和感や利便性の良否を定量的に収集・分析するためのデータ収集・分析手法を設計し,そのソフトウエアを開発して応用システムに組み込んだ。 2.実証実験の実施と評価 上記1で機能強化した応用システムを用いて学内(8月~10月)および学外(12月)で実証実験を行い,100名を越える被験者の実行データを収集した。同データより,利用者が違和感や不快感を感じる触力覚刺激のパターンとその要因の分析,逆に心地よさや快感を与える刺激パターンの構成法に関する評価・分析を行った。これらの実験・分析により,人間の違和感や快・不快感の誘発や防止に有効となる初期的な知見を得ることができた。 3.研究成果の総括と公開 上記1と2,および平成20年度から継続して実施してきた研究開発内容と実験結果をまとめて,IEEE AINA2010国際会議(オーストラリア,4月),DICOMO2010(7月),情報処理学会火の国情報シンポジウム(平成23年3月)等で成果発表を行い,専門家からのレビューを受けるとともに研究の総括を行った。さらに,これらの成果を国際論文誌へ投稿すべく準備中である。
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Research Products
(34 results)