2008 Fiscal Year Annual Research Report
安全な共同作業に向けたミスコミュニケーション検出指針
Project/Area Number |
20500121
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
馬田 一郎 National Institute of Information and Communications Technology, ユニバーサルメディア研究センター超臨場感システムグループ, 専門研究員 (40374110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 紀子 独立行政法人情報通信研究機構, ユニバーサルメディア研究センター超臨場感システムグループ, 専門研究員 (80374106)
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Keywords | 共同作業 / 視線データ / 身体動作 / 身体配置 / 共同作業タイプ分類 / 安心安全 / ヒューマンインタフェース |
Research Abstract |
共同作業での認知主体の機能不全を防ぐために,作業中の注視や身体動作データに基づいてミスコミュニケーションを検出する指針を築くことを目標とし,既に収録済である身体動作情報付き共同作業データを解析した。その結果,視線データと作業者および作業環境の位置データの統合を精密に行うことが効果的と判断したため,今年度予定していたデータ収録を来年度に延期し,今年度は既存データのより詳細な処理と分析に集中した。具体的には,身体動作データと作業環境内のパネルやボード等の対象の位置データを用い、もともと作業者基点であった視線検出データを作業環境の座標データに変換した。これにより新たな実験を行うのと同等以上の観察データが得られる見通しとなった。 分析の結果、現時点では三人の作業者の身体配置を線で結んだ三角形の領域,作業者の顔の向き,作業者の視線の向きの関係およびその変化に重要な手がかりがあると考えている。また,それらの変化点における発話やジェスチャーなどのコミュニケーション行動の有無や内容が作業中のミスコミュニケーションを予測する上で重要な役割を果たすと予測している。さらに,共同作業の形態には各作業グループ間でかなりの相違がみられるが、作業時の行動データに基づき共同作業タイプ分類を行うことも可能と考えている。こうしたタイプ分類により高い精度でのミスコミュニケーション検出が可能となり,安心安全な共同作業を支援するヒューマンインタフェース開発に貢献するものと期待している。
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