2009 Fiscal Year Annual Research Report
生体音に含まれる特徴的音情報の統計的手法による検出―高精度な識別器を目指して―
Project/Area Number |
20500157
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松永 昭一 Nagasaki University, 工学部, 教授 (90380815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 勝也 長崎大学, 工学部, 助教 (10380718)
小栗 清 長崎大学, 工学部, 教授 (80325670)
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Keywords | 生体音 / 肺音 / 情動推定 / 特徴パラメータ / 統計的音響モデル |
Research Abstract |
呼吸音(肺音)の特徴の詳細なモデル化により異常肺音の検出精度の向上を行うことを目的に,音響的特徴をラベル(時間セグメント)として付与する作業を継続して行った.セグメントの生起確率(bigram)を用いた異常肺音の検出法を考案し,笛音,いびき音,水泡音,捻髪音等の副雑音の構文(音響特徴の出現順序)を用いた従来の方法(2009 IEEE ICASSPで発表)により検出精度を向上させることができた.この成果は2009年度日本音響学会秋季研究発表会で発表を行った.また,連続した呼吸音の中の個々の呼気吸気の正常音,異常音としての識別結果(尤度)を用いて,呼吸音が疾患者のものであるか,健常者のものであるかを判断する識別の研究を開始した. 乳児の「泣き声」に関しては,韻律パラメータとして有音と無音区間の時間比,泣き声の区間に占める割合が情動の識別に有効であることが示せたので,日本音響学会第8回学生のための研究発表会において成果の発表を行った.また,従来の特定乳児の情動識別から,複数の乳児の情動を識別するアルゴリズムの検討を行った.従来のパワーやメルケプストラム係数に加え,これらの韻律パラメータとしてピッチ情報や有音と無音区間の時間比,泣き声の区間に占める割合を用いる方法を検討した. ケプストラム分析をFPGA上で行う際に従来は8ビットの音声しか扱えていなかったため,ケプストラムの精度に関して問題点があった.今年度は,16ビットの精度の音声を扱えるように改良を行った.この成果は日本音響学会第8回学生のための研究発表会において発表した.
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Research Products
(4 results)