2009 Fiscal Year Annual Research Report
Scanpath理論に基づくロボットの他者動作認識のための注視機能の研究
Project/Area Number |
20500182
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤田 豊己 Tohoku Institute of Technology, 工学部, 准教授 (90293141)
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Keywords | ロボット注視機能 / Scanpath / 関心領域 / 眼球運動 / 他者動作検知 |
Research Abstract |
ロボットが人間や他者ロボットと知的に協調するには,他者を観察し,その動作を認識することが重要である.そのためには,観察時の動作画像からある特徴領域を注視し,その状態変化を検知する必要がある.本研究では,Scanpathと呼ばれる人間の視線走査の特性を明らかにするとともに,その知見を応用し,ロボットの他者動作認識のための注視機能を実現することを目的とする. 平成21年度は,心理物理実験によるScanpath計測実験を継続し,その特性を解析した.実験用ロボットシステムとして, 2台の車輪型移動ロボットを使用し,一方のロボットが物体操作のためにハンドを動作しているシーンをもう一方のロボットが観察したときの画像を記録し,それを被験者が観察したときの関心領域を計測した.位置的類似度特性を解析した結果,作業のための手先動作の観察ではトップダウン的な処理が優位にはたらくことがわかった.また,ボトムアップ画像処理を用いてScanpathを検出し,被験者データとの比較を位置的類似度特性を利用して行った.その結果,中心窩に近いサイズのカーネルを用いれば高い検出性能が得られることがわかった.これらの成果を雑誌論文および学会で随時発表した. 本研究は,心理実験により計測された人間の注視特性を解析し,ロボットの注視機構に応用するという点に特徴があり,今後の研究により動作認識のための有効な手段を確立することが期待できる.
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Research Products
(6 results)