2009 Fiscal Year Annual Research Report
MCMC法によるボロノイ空間分割配置データの統計解析法の開発
Project/Area Number |
20500264
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
種村 正美 The Institute of Statistical Mathematics, モデリング研究系, 教授 (80000214)
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Keywords | 空間統計学 / ボロノイ多角形 / MCMC法 / 疑似尤度法 / 近似尤度 / Gibbs分布 |
Research Abstract |
本研究の主たる目的は研究代表者らが進めてきたMCMC法を用いた空間点配置の統計解析手法をボロノイ・デローネイ空間分割配置の問題に拡張・発展させることである。H21年度は前年度に提案した相互作用エネルギー・モデルを改良して、より広範囲の配置に対応できるモデルを提出し、それを「ボロノイ・セル相互作用モデル」と名付けた。このモデルに現れるパラメータ値の様々な組み合わせに関して、シミュレーション・データを生成してDiggle et.al.(1994)で与えられた疑似尤度法を適用し,パラメータ推定を試みた。その結果、推定された値は疑似尤度法に由来する若干のバイアスが見られるものの、配置の再生には十分な値が得られることが分かった。この結果については2009年度統計関連学会連合大会で口頭発表した。その後、疑似尤度法の適用を次年度に本格実施するための準備を行うとともに実データへの適用を目指して観測された空間分割データをボロノイ多角形分割として近似する方法に着手した。その他、H21年度はランゲルハンス細胞に関する多角形分割データへの点配置としての相互作用推定等について、査読付き論文(共著)を発表した。
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