2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500320
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
海老原 達彦 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 脳神経情報研究部門, 研究員 (00344119)
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Keywords | トランスジェニックマウス / PSD(シナプス後肥厚部) / IUEP(子宮内エレクトロポレーション) |
Research Abstract |
本研究では、シナプス部位の安定的な可視化を行うために、マーカータンパクの発現を、トランスジェニックマウスの発現系によって行う。この発現系は普段「OFF」になっているが、cre-loxP系が働いてトランスジーンが加工されると「ON」となり、シナプスが可視化される。一部の錐体細胞に限定して「ON」させて最適な可視化条件を得るために、子宮内エレクトロポレーションを用いて海馬における限定的なCre組み替え酵素の発現を誘導することが、本研究に最低限必要な実験系構築である。 平成21年度において、当初使用を目論んでいたマウスの系統(Venus-PSD95発現マウス)のマーカータンパクの発現パターンに、問題が見つかった。IUEPによる発現制御が、使用中の系統ではかかりにくいことが分かった。このため、急遽同じDNAを注入し、新たなトランスジェニックマウスを作製し、現在系統化を進めている。 同時に別の系統(EGFP-PSD95発現マウス)を用いて、錐体細胞可視化の条件を検討している。EGFPを使用する場合、二重可視化(=シナプス可視化した細胞体を別の色にて可視化させる)するための傾向タンパクとして、mRFPが想定されるが、mRFPの強い毒性が問題となる。しかし、近年RFP類縁タンパクに、毒性が低いものが開発されてきたため、それを用いて実験出来ると見込めた。この系統を用いて、ある程度可視化の目途がついたところで、培養海馬を用いた長期観察を、早急に始める。
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Research Products
(1 results)