2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500326
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鹿島 剛 Jikei University School of Medicine, 医学部, 助教 (30459622)
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Keywords | mRNAの安定化 / 翻訳調節 / 3'非翻訳領域 / RNA干渉 / 神経変性疾患 / モーターニューロン病 |
Research Abstract |
当初の計画書では,計画(1)ではテトラサイクリン依存性のRNA干渉誘導の実験システムを脊髄性筋萎縮症患者由来の線維芽細胞そしてHela細胞にて確立することに6ヶ月を見積もっていたが予想以上に困難を極め,トータルで11ヶ月を費やすこととなってしまった。この原因としては,線維芽細胞の成長が非常に遅く,しかも最小希釈に耐えられず死んでしまったことが大きく影響していた。この解決の為に,申請者はレンチウイルスで遺伝子導入後に直ぐに薬剤の選別を行うことなく3回ほど境内培養を行い,十分に導入した遺伝子が細胞のクロモゾームに挿入され,安定して導入遺伝子の発現が確かめられた後に,GFP緑色蛍光蛋白質で確認された後に,薬剤による選別を行うことで上記の目的の細胞を分離することに成功した。一方で,目的の遺伝子発現に際しては,当初のプランでは,PGK(PhosphoGlyceroKinase)の転写プロモーターを使いTetRの発現を誘導する方法を考えていたが,PGKプロモータの活性が線維芽細胞及びHela細胞では思ったより弱く,十分な発現量をえられなかった為,予定を変更してレンチウイルスベクターのプロモーターをサイトメガロウイルスのCMVのプロモーターで置換し直した。この新しいレンチウイルスベクター用いてTetRを発現させ後,その発現細胞を分離しなおした為に,大幅に計画の変更を強いられた経過がある。しかし,現在上記した非常に有益な実験細胞系の確立を見た為,今後(平成21年度以降)は特に今年度の計画では,前年度の不実行の計画(2),(3)の一部を含めて,大幅に遅れた研究計画は急速に進むことと考えている。
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