2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500397
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
中里 裕一 Nippon Institute of Technology, 工学部, 准教授 (90265372)
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Keywords | 能動カテーテル / 水圧 / 蠕動運動 / 機構開発 / 血管内移動 |
Research Abstract |
本研究は数mm程度から数十μm単位の内径の血管内を移動できる、自走式カテーテルの研究を行っている。カテーテルの駆動には、生理食塩水を作動流体に用い、複数の体節を持った蠕動運動を行う特殊なアクチュエータを開発する。本申請ではこの機構の開発と動物体内での評価実験を行う。平成20年度では、以下の4つの点を研究実施計画としていた。 (1)単純な2体節の管内移動機構の実験的な知見の集積 (2)曲管や垂直移動が可能で、微小化に適した移動機構の検討 (3)多数の体節をもつ管内走行移動機構の開発 (4)走行方向の反転動作の検討 上記(1)に関しては設計を終え、実機の作製およびいくつかの予備実験に成功した。定量的な実験を行うための装置作製、そのための駆動部材(生ゴム)などの大量確保など、予想以上に多くの時間を要したため、本年度も引き続き実施する。(2)に示した曲管における挙動や垂直移動時における効率的な駆動方法など、管内移動機構において今後検討しなければならない様々な移動環境における機構の検討をおない、いくつかの提案を示し、さまざまな環境における移動の可能性を示した。平成21年度においても、より実用的な応用を目指し、この点に関しても引き続き研究を継続する。多数の体節をもつ管内走行移動機構が本研究の特徴をなす重要な位置づけとなるため、上記(3)に関しては、実験等を密に行い慎重に研究を進めた。特にピストン状の水圧発生源の単純な往復運動によって多数の体節を蠕動運動させる移動機構の開発に関しては、試験機を開発しその作動を確認した。 今後は各節の圧力伝達の様子など詳細な実験を行うことで理論形成を目指す。また(4)に示す方向転換のための機構開発は、いくつかの提案を示し、その動作状況の実験的な確認を行った。
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