2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500397
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
中里 裕一 日本工業大学, 工学部, 教授 (90265372)
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Keywords | 能動カテーテル / 水圧 / 蠕動運動 / 機構開発 / 血管内移動 |
Research Abstract |
生理食塩水を作動流体に用い、膨張・収縮を繰り返す蠕動運動によって内径数mmの血管内の移動が可能な、微小移動機構の研究を行う。特に多数の体節を持った自走式のカテーテルとすることで、医療分野とくにカテーテルによる術式の自動化・高速化を目指す。このため、最終的には動物実験を含む、生体での動作駆動試験を行う。本年度は以下の5点を重点に研究を実施した。 (1) 単純な2体節の管内移動機構の実験的な知見の集積 (2) 曲管や垂直移動が可能で、微小化に適した移動機構の検討 (3) 多数の体節をもつ管内走行移動機構の開発 (4) 走行方向の反転動作の検討 (5) 血管分岐における方向制御方法の開発 上記(1)より(4)に関しては、一昨年度より研究を実施している。しかしながら、(1)に関しては新たな機構の開発とともに、定量的な実験を引き続き実施した。また、(2)に示した曲管における挙動や垂直移動時における効率的な駆動方法など、年度を越えた工夫や新たな機構の開発を行った。(3)(4)に関してはすでに平成21年度にいくつかの開発を行ってきたが、動作速度の高速化が行えていない。高速化を行うため、多数の体節をもつ管内走行移動機構の開発を進めた。さらに(5)に関しては試験的な機構を開発し、予備的な実験を行い、知見を集めつつある。 最終的には動物実験を含む、生体での動作駆動試験を行う計画のため、各種調査および準備を行い、東京農工大学・遠山茂樹教授と連携し、人間の血管を精巧に再現した血管シミュレータの実験の準備に当たった。
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Research Products
(4 results)