2009 Fiscal Year Annual Research Report
文字認識技術を用いた実環境内の文字情報提供システムの開発
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20500501
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
志久 修 Sasebo National College of Technology, 電子制御工学科, 准教授 (00235516)
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Keywords | 文字認識 / 文字情報提供 |
Research Abstract |
本研究では、全方向カメラ(周囲360度のパノラマ画像を撮影可能)、ステレオカメラ(対象物までの距離を画素値とする距離画像を取得)、および通常のカメラの3種類のカメラによる画像撮影システムを用いた文字情報提供システムの開発を目指している。 当該年度では、通常のカメラで斜めから撮影した文字列の抽出・認識技術について主に取り組んだ。具体的には、一般的な風景に存在する文字列の抽出方法の開発と、斜めから撮影した文字列の認識方法の開発を行った。これらの技術は、携帯電話やデジカメによる街角の看板文字列の認識にも応用できるため、本研究の中で最も重要な技術である。文字列抽出方法では、注目文字を含む文字列の一部分(部分文字列)に外接する平行四辺形をハフ変換により求め,この平行四辺形から得られる文字列高さ,文字列方向,文字の傾斜をもとに文字列全体を抽出する方法を開発した.文字列認識では、文字の形状を整える新しい正規化処理を開発し、前年度開発した文字列全体の形状補正を行う方法と組み合わせたシステムを開発した。前者に対しては、情景画像190枚(文字列508個)から抽出した連結成分を用いた実験の結果、一部成功を含めると文字列の再現率83.7%、適合率73.1%が得られた。後者については、1,250枚の文字列画像(5,660文字)に対する認識実験の結果、入力画像では文字認識率が73.6%、前年度開発した文字列全体の補正では89.9%だったのに対し、本方法では95.7%まで向上した。
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Research Products
(1 results)