2008 Fiscal Year Annual Research Report
合気道の形成過程に関する研究:海軍大将竹下勇関係文書を中心に
Project/Area Number |
20500530
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
志々田 文明 Waseda University, スポーツ科学学術院, 教授 (80196378)
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Keywords | 健康スポーツ科学 / 身体教育学 / 武道論 / 身体運動文化論 / スポーツ科学 / スポーツ史 |
Research Abstract |
本年度(〜平成21年3月31日)の研究実施計画に従って以下の研究成果をあげた。 1.4月〜7月。海軍大将竹下勇筆の武術覚書ノート「乾・坤」二冊(1930)の解読を完了し、入力作業を終了した。 2.5月17日。研究代表者が研究指導を行う研究協力者・早稲田大学スポーツ科学研究科大学院博士課程院生工藤龍太君による「乾・坤」についての研究報告(於日本体育学会体育史専門分科会研究集会)を行った。 3.7月26〜日29日。研究代表者による資料「乾・坤」解読の研究成果を活用した研究報告(The lnvention and Acculturation of Modern Japanese Martial Arts:Focusing on Judo and Aikido)(国際スポーツ社会学会京都大会)を行った。 4.9月10〜15日。国際スポーツ哲学研究セミナーにおいて工藤龍太君との共同研究発表(The primary interpretation of“aiki"inaikido and the ideological nature)を行った。 5.4月〜平成21年3月。「乾・坤」の内容に対する理解を深めるため、大東流合気柔術免許皆伝近藤勝之氏への実技を伴う聞き取り調査を工藤龍太君が行った。 6.平成21年3月。「乾・坤」やその他の資料を参考にした「合気」の意味に関する講演及びセミナーを米国・デンバー、カナダ・トロント、米国・コロンバスの三都市で行った。講演では、資料によると技術概念として明確な合気の意味が、今日の合気道界において失われつつあることを指摘した。またセミナーではその合気技法の実際を示した。歴史研究も実技の裏付けがなければ納得させられないし、その逆もまた真であることを痛感させられた。なお現在、合気の意味について研究論文を執筆中である。
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Research Products
(7 results)