2010 Fiscal Year Annual Research Report
国際競技力向上を目指した一流競泳選手における医科学的研究
Project/Area Number |
20500553
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
田中 孝夫 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (60274867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻田 太 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (50224134)
田巻 弘之 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (40253926)
齊藤 和人 鹿屋体育大学, 保健管理センター, 教授 (50170494)
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Keywords | 国際競技力 / 一流競泳選手 / 重要因子 / 生理的指標 / 力学的指標 / Push-offトレーニング / 最大推進パワー / 競泳パフォーマンス |
Research Abstract |
【目的】本年度の研究目的は、過去の結果より、競泳パフォーマンスと関連の深かった技術要因のなかで、推進効率、泳速-抵抗関係、および最大推進パワーの向上を目標とした特異的トレーニングを施し、各指標への効果、および泳パフォーマンス向上との関連について明らかにすることであった。 【方法】被検者は、日本選手権、日本学生選手権等に出場経験のある良く鍛錬された男子競泳選手8名とした。被検者は、抵抗測定装置(水中に設置された固定パッドを押しながら泳ぐシステム)を用いたpush-offトレーニング(25mの全力push-off泳を2分間隔で10本)を、週3日の頻度で4週間行った。トレーニング前後に、最大酸素摂取量、推進効率、抵抗指標、最大推進パワー、50m、100m泳パフォーマンスが測定され、効果が評価された。 【結果及び考察】4週間のトレーニング後、最大酸素摂取量には有意な変化は認められなかった。また、各被検者の泳速-抵抗関係より得られた抵抗係数と抵抗指数、および推進効率においても、全て有意な変化は認められず、抵抗減少に関する泳技術、あるいは水に無駄なエネルギーを失わずに泳ぐ泳技術の改善は認められなかった。一方、最大推進パワーは14%増加しており(P<0.01)、これは最大推進力(P<0.05)および最大泳速(P<0.01)の両方の向上によって達成されていた。50m、100m泳記録については、両種目ともに被検者全員に記録の向上が認められた(P<0.01)。以上の結果より、本実験で用いられたpush-offトレーニングは、抵抗軽減、効率よく泳ぐといった技術的改善については変化をもたらさないものの、スプリントパフォーマンスと関与の深い最大推進パワーを効果的に向上させ、泳パフォーマンスの向上に寄与できることが示唆された。
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Research Products
(13 results)