2010 Fiscal Year Annual Research Report
利用と防災を兼ねた人工サーフィンリーフに関する研究
Project/Area Number |
20500611
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Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
鈴木 高二朗 独立行政法人港湾空港技術研究所, 海象報研究領域, チームリーダー (50360764)
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Keywords | 海洋利用 / サーフィン / スポーツ / 防災 |
Research Abstract |
新たな海域制御構造物である、防災と利用を兼ねた人工サーフィンリーフの開発を目的として、人工サーフィンリーフに関する水理模型実験、および現地調査を実施した。その結果、以下のことが明らかとなった。 人工サーフィンリーフ背後では離岸流の影響により、局所的な洗掘が起きやすいこと、特にリーフの端部での洗掘量が大きいことが明らかとなった。 平成20~22年度にかけて、本研究代表者が発起人となりサーフィンを科学的に捉えようとする第1~第3回のサーフィンサイエンス&テクノロジーシンポジウム(当研究所主催)を開催した。各界から多くの参加者があった。本研究代表者は人工サーフィンリーフに関する発表、およびこれからのサーフィン研究での画像解析の適用性に関する発表を行い、本研究の成果を発表した。 また、人工サーフィンリーフの地域経済への波及を調べるため、サーフィンと経済に関するセッションを設け、サーフィンの地域経済へ及ぼす影響について情報交換を行った。場所によっては年間2,000万円を越える駐車場の収入があり、人工サーフィンリーフを構築しても採算が取れる可能性があること、サーフトリップによってサーフスポット周辺へ経済的な波及が見られることが分かった。 さらに、津波とサーフィンなどの海岸利用についても焦点をあて、人工サーフィンリーフの津波に対する効果、津波から避難するのにかかる時間などを計測し、討議を行った。この内容は、大手サーフィン雑誌や"波伝説"等の大手携帯波浪情報サイトで紹介され、大きな反響が得られた。今後も、継続してシンポジウムを開催し、将来的に研究会、学会へと発展する予定である。
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