2008 Fiscal Year Annual Research Report
超高齢化時代のコミュニティにおける生活のサステナビリティをめぐる総合的な研究
Project/Area Number |
20500661
|
Research Institution | Fukuya City Junior College for women's |
Principal Investigator |
加納 三千子 Fukuya City Junior College for women's, 生活学科, 教授 (40087929)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 悦子 福山市立女子短期大学, 生活学科, 学長 (90071034)
藤井 輝明 福山市立女子短期大学, 生活学科, 教授 (20141690)
西川 龍也 福山市立女子短期大学, 生活学科, 准教授 (90249582)
平本 弘子 福山市立女子短期大学, 生活学科, 教授 (60087939)
大庭 三枝 福山市立女子短期大学, 生活学科, 講師 (50413539)
|
Keywords | 地域社会の自立 / 協働 / 生活の社会化 / 創造的表現活動 / 支え合いの場 |
Research Abstract |
本研究は超高齢化時代において高齢者の自立した生活をコミュニティにおいてどのように支えていくのかを探るために、2008年度はスペイン・モンドラゴンの協同組合企業体の訪問調査や劇団「あしぶえ」の実地調査などを行い、次のような点を明らかにした。 1 福山市のような地方都市にあっては、いわゆるコンパクトシティではなく農業、商業、住宅等が混在する郊外の方がサステナビリティが高くなっていた。こうしたモザイク状の郊外で域内経済を活性化させ、多角的町づくりを進めることが地域のサステナビリティを高めることになる。 2 日本各地での取り組みから、コミュニティにおける生活のサステナビリティは農業も含めた持続的再生産可能な地域資源づくり、それを活かした地域作りが大切である。 3 スペインのモンドラゴン協同組合企業体(以下MCCと略)は参加と一体となった自主管理、連帯の思想をもとに運営され、モンドラゴンの地域再生に成功していた。創設者アリスメンディエリタ神父の、労働が自然、社会、人間を変革する基本的要素であるとの考え方が貫かれていた。 1) MCCは技術専門学校からスタートし、現在は工業生産だけでなく、銀行や大学、独自の社会保障制度、流通部門も設け、いずれも協同組合として運営している。 2) MCCで働く多くの人は半年間の試行期間を経て出資金を出した組合員である。 3) 純利益の10%は社会プロジェクト基金への拠出が義務づけられている。 4 松江市にある「劇団あしぶえ」は、演劇活動を通じて八雲地域の活性化につないでいた。その演劇活動をさらに発展させてコミュニケーション能力の育成にも取り組まれ、こうした創造的表現活動は地域の人々の人間関係構築に有効であると言える。
|
Research Products
(3 results)