2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本近代庶民住生活像・インテリア像の形成と英国田園都市住宅思想の影響
Project/Area Number |
20500679
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
黒石 いずみ 青山学院大学, 総合文化政策学部, 教授 (70341881)
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Keywords | 日本近代庶民住宅 / 英国田園都市思想 / インテリアデザインと空間 / インテリア資料集成 / メディアと生活文化の交流 / 家具と工芸デザイン / 民俗学と生活習慣 / 消費文化 |
Research Abstract |
本年度は研究資料の整理と分類、不足の明確化と同時に、日本近代庶民住宅インテリア空間の通史的資料状況を明確化する事、問題意識の展開可能性を確認する事、論文での公開や研究会の開催が目的とされた。成果は次のとおりである。 1.日本の近代期に形成された庶民生活像や住居像と、家具や建築家の住居設計図、その文献資料の主たるものを収集・整理することができた。 2.上記の資料を活用し、建築学会によって編纂された「インテリア資料集成」に筆者の一人として参加、研究交流を行うと共に、事例紹介と日本インテリア近代史概論を執筆発表した。 3.UCL、チェルシー大学の研究者達との意見交換も、海外の学会に出席した際に実施した。そのロンドンでの研究会で、欧米のインテリアデザイン論・作品紹介で影響力を持ったStudio誌における1910年代から30年代にかけての日本の住宅紹介が、欧米における日本の住宅空間のイメージ形成に影響した状況を論考発表した。 4.青山学院では、渋谷・青森においてのインテリア業の分布と歴史を調査するワークショップを学生と行い、暮らしの変容を考察・教育した。 5.主たる視覚資料、入手困難な文献資料をデジタル化した。今後さらに研究を行う基盤とする。 6.社会学や生活学等学際的研究コンテクストに近代庶民住宅研究を位置付けるために、大阪の民族博物館で行われた生活改善に関する研究会に参加、研究発表と交流を行った。 7.イギリスの出版社BergによるInterior特集号に論考を掲載した。
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Research Products
(7 results)