2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500683
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
高村 仁知 Nara Women's University, 生活環境学部, 准教授 (70202158)
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Keywords | 魚 / 嗜好性 / 機能性 / におい / 揮発性成分 / 抗酸化成分 / 調理 |
Research Abstract |
魚類の筋肉、皮膚、内臓について、そのにおい成分の解析を行った。我が国において一般に食されている各種の魚類のうち、21年度は「イワシ」を用いる予定であったが、年間を通して安定して入手することが困難であったため、20年度に引き続き「マサバ」を選び、新鮮魚および冷凍品から筋肉および皮膚を採取し、これらに対して「焼く」または「煮る」調理を行い、これらの試料について以下の分析を行った。 (1) 試料から生成する揮発性成分を固相微量抽出(SPME)法により採取し、ガスクロマトグラフおよびガスクロマトグラフー質量分析計を用いて定量・同定を行った。 (2) SPME法により採取した揮発性成分について、ガスクロマトグラフーオルファクトメトリーによりにおいの判別を行い、各成分のにおいへの寄与を明らかにした。 以上の結果、炭化水素類、アルデヒド類、フラン類、ケトン類、アルコール類、計34種類の化合物を同定した。このなかでpentanalと(Z)-2-penten-1-olは皮膚のみに含まれていた。筋肉および皮膚で比較すると、1-penten-3-oneと(E)-2-pentenalは皮膚に多く含まれていたが、他の成分は筋肉の方に多く含まれていた。特にHexanal、2, 3-pentanedione、1-penten-3-olが筋肉の方に多く含まれていた。また、「焼く」および「煮る」調理によって主要におい成分であるHexanal、2, 3-pentanedione、1-penten-3-one、(Z)-4-heptenal、(E, Z)-2, 6-nonadienalが増加する傾向にあった。特に2, 3-pentanedioneは顕著に増加していた。また、「煮る」よりも「焼く」調理の方が全体的ににおい成分が増加していた。
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