2010 Fiscal Year Annual Research Report
段階的な負荷と継続的な負荷を考慮した創造性育成実験教材の開発とその検証
Project/Area Number |
20500766
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 藤虎 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 准教授 (70206407)
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Keywords | 工学教育 / 創造性教育 / 高等専門学校 / 実践教育 / ものづくり |
Research Abstract |
研究最終年度となるH22年度,創造性教育効果の指標の一つと考えている,ロボカップジャパンオープンサッカー小型リーグ車輪部門および同ヒューマノイド部門両部門において優勝という快挙を達成した。加えてロボカップ世界大会では過去最高成績となる4位入賞を果たした。 本年度,車輪型ロボットを新設計,作製し,従来よりも大幅なハードウェアの性能向上を図った。その上で,ソフトウェアの見直しによる高速化と戦略システムの多様化による防御,攻撃のバランスが良かったことがその要因と考える。高専ロボコン未経験者を含む経験者10数名による作業は,毎年継続的に開かれるロボカップへの出場と入賞という目標が原動力となっている。ハードおよびソフトウェアの各パートに分かれた実験課題は横の連係からくる要求によって段階的に高くなるため,連日の実験と研究は長時間に及ぶ。この過程での協調作業と与えられた課題をこなさなければならないという責任感が創造力向上に大きな効果をもたらすことが裏付けられた。 現在,2足歩行ロボットは上記ヒューマノイド部門に出場するため,高性能化に向けて継続的に実験,改良を行わせている。H22年度ジャパンオープンにおける試合運びと安定した走行性能がロボカップ日本委員会に評価され,日本ロボット学会賞を受賞した。そのことは学生に自信とやる気をもたせると共に,自ら進んで取り組む姿勢をさらに高め,思考方法や問題解決能力を大きく向上させた。 市内外から依頼されるサッカーロボットのデモンストレーションに積極参加させることで学生のリーダーシップ,プレゼンテーション能力の向上を図った。その結果,要点を整理し,効果的な説明が行える力がついた。また,英語苦手意識を持つ多くの参加学生にとって,共通のテーマを通して議論できる世界大会への参加は,英語コミュニケーションに対する障壁感を打破するために極めて有効であることが示された。
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Research Products
(5 results)