2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20500798
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
宮川 正弘 Tsukuba University of Technology, 名誉教授 (70248748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 久行 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (30188271)
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Keywords | 視覚障害補償 / クロックポジション / 手の誘導 / 近接状況認識 / 空間把握 / 距離場空間モデル |
Research Abstract |
視覚障害者に物の位置を示す場合はクロックポジションを使う。例えば食事の際に,"おかずが12時の方向","スープが5時の方向","ご飯が7時の方向"などと説明する。本研究はこのような目の前の物の配置,さらには物への手の誘導を援助者なしに行う支援技術,すなわち,視覚障害者に近接物の位置や状況を理解させる自動支援システムを構築することを目的としている。目標とする手の誘導支援は,物の配置を音声等でクロックポジション指示し,物に向かう手の移動や障害物回避の仕方等を提示する。最終的には視覚障害者の近接空間認知創生を訓練するシミュレータとして,空間把握や作業支援に展開することを目指している。 本年度も昨年に引き続いて,腕の誘導技術の開発を行った。実験で使用している光学式位置追跡装置は,誘導する手と物体の位置を,貼付したマーカーから取得している。現在,追跡装置から計測不能な位置にあるマーカーの対処法,手に貼付したマーカーが物体の影に入って識別が中断された場合の手の位置予測などに取り組んでいる。また,光学式位置追跡装置を2台同期させてマーカー画像の読み取り性能を向上させており,複数個所から位置情報を取得した場合の誘導と,識別が中断された(位置情報が取得できない)状況下での,過去データによる位置予測の方法についても検討した。さらに,空間把握の問題にも取り組み,物体の配置や占有に対する解析および空間の混雑度認識を,距離場空間モデルを用いたニューラルネットワークで分析する手法も開発した。この結果,作業空間で手が滑らかに移動できる領域を求めることや誘導経路を求めることが,リアルタイムで可能になりつつある。
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Research Products
(6 results)