2009 Fiscal Year Annual Research Report
思考と情報資源の相互作用を基礎とする非定型学習環境の構築:電子図書館との連携
Project/Area Number |
20500827
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宇陀 則彦 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 准教授 (50261813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 敦 筑波大学, 大学院・図書館情報メディア研究科, 助教 (40334073)
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Keywords | 学習 / 思考 / 情報資源 / 電子図書館 / 情報探索行動 |
Research Abstract |
本研究は学習と情報資源(教材、図書、学術論文、Web情報)の相互作用に焦点をあてる。本来、思考と情報資源は連動しており、理想的な環境は適切な情報資源が思考に追随してくれることである。本研究では、電子図書館システムと密に連動することで図書館の豊富な情報資源をオープンコースウェアと連携させ、学習者の思考に情報資源が追随する非定型学習環境の構築を目指す。 平成21年度は電子図書館を利用する学生の情報探索行動について分析した。本研究は,眼球運動データ、コンピュータ操作ログ、聞き取り調査結果などのデータから情報探索行動の実態解明を行った.被験者は筑波大学知識情報・図書館学類所属の大学1年生16名を対象とし、筑波大学附属図書館で実験を行った.被験者にはアイマークレコーダーを装着してもらい、眼球の動きを測定するとともに、画面キャプチャソフトウェアにより、コンピュータ操作ログをとった。操作ログは経過時間[秒]、探索種別、利用サイト、検索語、標題、備考の6つのタグからなる.また、情報探索行動の種別として、検索、検索結果ページの閲覧、特定ページの閲覧、お気に入りに登録、新しいタブを開く、タブの切り替え、タブを閉じる、新しいウィンドウを開く、ウィンドウの切り替え、ウィンドウを閉じるといった行動を設定した。 実験の結果、この機能を繰り返し利用することにより,ある一定のページを基点とした反復運動を行うことが観察された.また、情報を探す際はまずOPACが利用され、それ以外の情報資源はあまり利用されないことがわかった。この理由を聞き取り調査で被験者に尋ねると、利用方法は説明されているが、あまり使ったことがないという回答が多く得られた。このことから、利用者は慣れを重視していることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)