2009 Fiscal Year Annual Research Report
e-Learningを活用したソフトウェアコンテストに関する研究
Project/Area Number |
20500864
|
Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
白濱 成希 Kitakyushu National College of Technology, 電子制御工学科, 准教授 (10280489)
|
Keywords | e-Learning / Robocode / Java |
Research Abstract |
平成20年度にコンテストサイトのプロトタイプを作成したため、これを実際に運用するのが平成21年度の研究目標であった。この目標を達成するために行った研究実績の概要を以下に示す。まずこれまでのシステムの見直しを行った。協力体制にある九州地区10高専にサーバを配布するための環境を整えた。サーバのメンテナンス用に前年度に購入出来なかったモニターを購入し現在調整を行っている。コンテストサイトの雛形および、e-learningのためのマネジメントシステムであるmoodleをインストールし動作確認を行った。現行のコンテンツはWebClass上で動いているが、順次moodleへの変換を行っている。前年度までにサーバOSにFreeBSDを使用していたが、シェアを考えてRed Hat互換のCentOSでも同様のシステムを構築した。Robocodeに関する教授内容は本校で実施しているカリキュラムをベースにし修正作業を行っている。今年度はこのコンテンツを九州10高専に提供した。また21年度は新たに松江高専が協力校となったためRobocodeの講習会を実施した。 このようにハードウェア・ソフトウェア・コンテンツと協力高専の体制を整えた上で、インターネット上でRobocodeの一回目のリーグを実施した。周知の遅れや実施体制の不備などから、参加人数は予想を下回ったが、熊本、北九州、八代、沖縄の4高専39人が参加しロボットを提出した。オンライン上でコンテストを実際に実施したことで、これまでの対戦が出来る環境から一段階進んだと言える。対戦前に各ロボットの動作を録画し、ストリーミングの配信も併せておこなった。今後のこの作業の自動化を予定している。 さらに年度末にシンガポールでRobocodeに関するプロジェクトを実施した。上述した九州地区予選上位者を含む日本人学生達をシンガポールのリパブリックポリテクニック校に派遣し、Robocodeの競技会を開催した。本研究テーマは「e-Learningを活用したソフトウェアコンテストに関する研究」であるが、これまでのシンガポールとの交流経験から、完全にネットワーク上の対戦だけでは交流や盛り上がりに今一つかける点が指摘されていたため、実際にフェイストゥフェイスでコンテストを実施した時の学生のモチベーションの変化を探る事も目的であった。結論としてモチベーションは大きく上昇するといえる。英語によるコミュニケーションの壁はあった、学生同士アルゴリズムや対戦に関する意志を伝え合うことを確認出来た。本研究課題のテーマであるオンラインソフトウェアコンテストも、完全にオンラインだけでコンテストを行うのではなく、対面でのやり取りを補完する要素も取り込む必要があることを確認できた。これは大きな成果であると考えている。
|
Research Products
(1 results)