2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20510031
|
Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 和良 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 主任研究員 (90344308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬 燮銚 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, チームリーダー (30344302)
|
Keywords | 水循環 / 気候変動 / 洪水 / 自然現象観測・予測 |
Research Abstract |
本年度は、補足的な実験とモデル・シミュレーションを行った。 <実験>凍結土壌の物理特性に関する補足実験を行った。実験の内容は、異なる温度条件下での通気係数と試験体の飽和度との関係についてである。その結果、-5℃では、未凍結固体と凍結固体に大きな差は生じていない。しかしながら、0℃の条件下では、未凍結固体の通気係数は、飽和度0.4で急激に減少したのに対し、凍結固体では-5℃の条件と同じように含水が増えるに従い、徐々に減少していった。どちらの凍結固体ならびに未凍結固体と共に温度が高くなると同じ含水量でも通期係数が大きくなる傾向になる <流出モデル・シミュレーション>融雪洪水の将来予測にとって、気候モデル内の降水量の精度が問題である。大気の再解析値を初期値・境界条件として、領域気候モデル(WRF)を用いてシベリア・レナ川流域における降水量のシミュレーションを行い、実際に観測された降水量の比較することで、気候モデルによる降水量の再現性を検討した。降水量を精度を理解し、過去から近未来までの融雪洪水の変動を解析している。特に、本年度は、気候モデルの精度を踏まえ、近未来の融雪洪水変動の基礎となる知見を得た。さらに、陸面で実際に観測された気象要素を空間内挿し、詳細な気象条件のマップを作成し、流出モデルへの入力要素として計算を行い、年間流出変動の推定を行った。気象要素空間内挿の中で、簡便な同化手法を用いて、スナップショット的な積雪観測データを用いることで、冬季降水量と流出量がどのように変動するのか解析した。
|
Research Products
(4 results)