2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本のサービス業におけるサービス品質、顧客満足、ロイヤルティの指数化
Project/Area Number |
20510125
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 秀男 Keio University, 理工学部, 准教授 (10282328)
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Keywords | サービス品質 / 顧客満足度 / 経験価値 / プロ野球 |
Research Abstract |
H21年度は、H20年度に行ったプロ野球のサービスの調査にデータから、プロ野球の顧客満足度指数化モデルの構築、総合満足度を中心とした構成概念の指数化を行い、それらの成果をWeb公開、学会発表、書籍による掲載・解説を行った。本調査結果が、新聞、雑誌などのマスコミにも取り上げられた。サービスのプロ野球のサービスは、一般の人々にとって非常に分かりやすい事例であり、サービス品質、顧客満足、ロイヤルティの指数化の意義が本研究成果を通して広く主張できていると確信している。H21年度においても、引き続き、調査会社を通じて2010年1月下旬にプロ野球のサービスのインターネット調査を行った。当初は、Jリーグクラブのサービスを対象にした調査を予定していたが、Jリーグクラブのファンのモニタ(2009年シーズンに応援するチームのホームスタジアムで1回以上観戦した人)の出現率が低く、インターネット調査の実施が困難となった。また、プロ野球の調査を行えば、2009年1月下旬調査データの比較も行えることから、プロ野球の調査を行うことにした。サンプル数は、1球団あたり114-131、合計で1501となった。これらの調査データに基づき、サービス品質→総合満足度→応援ロイヤルティ→観戦ロイヤルティのパスを仮定した因果モデルの推定を行った。サービス品質→総合満足度の関係において、昨年と同様に「ファンサービス・地域貢献」が総合満足度に強い影響を与えていることが示された。また「チーム成績」の影響度が昨年よりも大きくなった。各球団の総合満足度スコア平均値は、上位は1位:日本ハム、2位:巨人、3位:楽天の順となった(昨年の順位:1位:日本ハム、2位:阪神、3位:中日)。さらに、各構成概念スコアと2009年の平均観客数との間の関連性を分析した。総合満足度、ロイヤルティスコアは正の相関があることを示した。今年度は、経験価値スコアについての検討を行い、経験価値スコアと平均観客数との関連性を分析し、経験価値スコアは、他の構成概念(総合満足度、ロイヤルティスコア)よりも平均観客数との正の関連度が高い結果となった。
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Research Products
(3 results)