2011 Fiscal Year Annual Research Report
サービス・サイエンスに基づく教育活動の質測定モデル
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20510129
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
椿 美智子 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (20221418)
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Keywords | サービス・サイエンス / 異質性の分析 / 学生タイプ別教育効果分析 / 教育学習行動パターン分析 / 学習コミュニケーション / 生涯キャリアモデル / 教育指導による変化分析 / 自己調整型問題解決力向上 |
Research Abstract |
本年度も,サービス・サイエンスに基づく教育活動の質測定モデルに関して,様々な角度からの研究を行い,以下のような成果を上げた。 1. MT(マハラノビス・タグチ)システムのT法(1)を教育効朱測定のモデルに拡張し,内知識増加測定尺度の提案,項目選択の検討,学生全体の傾向の検討と個々の学生の学習の改善点分析を行った研究成果「T法(1)を用いた教育効果測定モデルの研究」が品質工学会誌Vol.20に掲載された。 2. 学生タイプ別教育・学習効果分析法に関する研究成果「ベイジアンネットワークを用いた学生タイプ別教育効果分析における測定精度・予測精度の検証」が日本教育情報学会誌Vol.26に掲載された. 3.自己調整型問題解決力の向上に関する研究において,その成果"Analysis for the Design of Effective learning Activities Using Learning-Type PDCA and CAPD Cycles on the Basis of Characteristics of Individual Students"が,国際学会誌International Journal of Knowledge and Learningに採択され,Vol.8に掲載予定である。 4.理工系大学生の就職・生涯キャリアにおいて,どのような能力が特に重要で,どのように伸ばして行けば良いのかを研究している成果「理工系大学生の社会人基礎力向上のための要素間の関係についての研究」が行動計量学会誌に採択され,Vol.39に掲載予定である.さらに,社会人基礎力と共にコンピテンシーに関して,どの業種でどの能力が特に必要とされているかを研究した成果「理工系学生のサービス分野への就職における生涯キャリアモデルに関する研究」をキャリア教育学会誌に投稿予定である。 5.大学の講義のように1対多のコミュニケーションが必要な教育における学生の学習に関する異質性の分析と1対多の教育・学習コミュニケーションに関する研究成果"A Study on the Student Type Classification for Quality Improvement of Education and Educational Interactive Communication"が,国際学会European Conference on Educational Research (ECER)2012に採択され,発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
サービス・サイエンスに基づく教育活動の質測定モデルに関して,毎年,様々な角度からの研究を行っている。MTシステムによる研究,タイプ別教育・学習効果分析法,自己調整型問題解決力に関する研究は,研究の目的を設定していた時から、構想していたものの成果が上がってきたものであるが,社会人基礎力やコンピテンシーの分析を行っている学生の就職・生涯キャリアモデルの研究や,教育・学習コミュニケーションに関する研究は,学生の異質性を詳細に分析している中で位置づけられてきた研究の方向性であり,それらの研究の現象もかなり詳細に分析できており,当初の目的よりも発展したところまで,研究が進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要のところにも示したように,MTシステムによる学習.教育行動のパターン認識からの研究,学生タイブ別教育・学習効果分析法に関する研究,自己調整型問題解決力の向上に関する研究,理工系学生のサービス分野への就職における生涯キャリアモデルに関する研究,1対多の教育・学習コミュニケーションに関する研究,それぞれの角度からの研究において,かなりの成果を上げていると考えている。また,それぞれに対して,実際の教育場面における現象データに適用し,有用性も検証している。今後は,その適用例を増やし,より広い教育現場で,応用可能であることの検証を重ねていきたいと考えている。
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Research Products
(11 results)