2010 Fiscal Year Annual Research Report
フィリピン南部の武力紛争:紛争当事者の動向分析を中心に
Project/Area Number |
20510231
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石井 正子 大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 特任准教授 (40353453)
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Keywords | 地域研究 / フィリピン / 粉争 / イスラム |
Research Abstract |
下記の4つの紛争に関係するグループに関して、次の調査を実施した。 1. MILF サンボアンガ市とタウィタウィ市において、元MNLF兵士でMILFのInformation Directorに転向した人物2名にインタビューを行った。元MNLF兵士でMILFに転向した人びとのあいだにMNLFの議長であるヌル・ミスワリに対する強い不信感が存在することを確認した。 2. MNLF Comncil of 15 マレーシアのサンダカン市において同グループのリーダー格の人物の親族に当たる人びと数名に対してインタビューを行った。親族ネットワークが紛争アクター形成に大きな役割を果たしていることを確認した。 3. 元MNLF兵士 タウィタウィ市およびサンダカン市において元MNLFの兵士5名にインタビューを行った。彼らのあいだにヌル・ミスワリに対する強い不信感が存在することを確認した。「モロ」の闘争に対して高い士気を保つ一方、長期にわたって実戦からは距離をおいている実態を確認した。 4. ブィリピンからの難民 マレーシアのサンダカンにおいて1970~80年代に紛争難民となった女性数名にインタビューを行った。彼女らやその子どもたちがマレーシアの市民権を獲得して生きていくことを望む傾向があることを確認した。
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Research Products
(1 results)