2009 Fiscal Year Annual Research Report
セミパラチンスク地区の核被害実態調査研究:アンケート・証言・遺伝子解析を通して
Project/Area Number |
20510232
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
川野 徳幸 Hiroshima University, 平和科学研究センター, 准教授 (30304463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 結花 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (50379848)
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Keywords | カザフスタン / セミパラチンスク / 核被害 |
Research Abstract |
本研究の目的は、カザフスタン共和国・セミパラチンスク地区の核実験被災者に対する(1)アンケート調査、(2)証言調査(聞き取り調査を含む)及び(3)遺伝子レベルでの検討により、同被災地区における核被害の実態を総合的に解明することである。この目的のため、当該年は以下の調査研究を実施した。 1. 2009年8月、セミパラチンスク市住民を対象にアンケート調査及び証言収集調査を実施した。研究分担者・連携研究者、現地研究協力者と協議の結果、従来の設問を踏襲し、アンケートに関しては、被災体験、現在の健康状態、被曝の経緯に関する設問を設けた。証言に関しては、核実験にまつわる体験、心残りなこと、現在の生活環境に対する要望等を自由に記述してもらった。その結果、198件のアンケート及び72点の証言を回収した。 2. 現在、上記アンケート集計及び証言翻訳を継続中である。 3. 2005年までに収集したアンケートの回答結果を用い、地区住民の核実験体験及び体験と被曝線量・爆心地からの距離との相関を検討した。その結果、同地区住民の核実験体験の有無は、爆心地からの距離に左右されている可能性が極めて高いことを明らかにした。 4. 2005年3月・4月実施の朝日新聞「被爆60年アンケート」の回答結果を用い、原爆被爆者の健康不安度とその背景要因を検討した。その結果、原爆被爆者は現在も自身の健康不安及び子・孫に対する健康不安を抱えている実態が明らかになった。同時に、それら健康不安の程度は、被爆状況・被爆距離に依存していることが明らかになった。
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Research Products
(7 results)