2011 Fiscal Year Annual Research Report
四川省チベット地区における中国共産党の宗教政策及び統一戦線活動に関する研究
Project/Area Number |
20510240
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
川田 進 大阪工業大学, 知的財産学部, 准教授 (10288756)
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Keywords | 中国共産党 / 宗教政策 / 四川省甘孜(カンゼ)チベット族自治州 / ヤチェン修行地(亜青寺) / ラルン五明仏学院 / キルティ寺 / フィールドワーク / 風土病 |
Research Abstract |
1.現地調査の成果 場所:中国四川省甘孜州甘孜県、白玉県、色達県、康定県、アバ州アバ県期間:2011年7月29日~8月12日 目的:四川省チベット地区における中国共産党のチベット政策・宗教政策に関する現地調査 成果:(1)白玉(ペユル)県にてヤチェン修行地(亜青寺)の宗教カリスマに関する調査を実施した。主にアチュウ、アソン、プッダ活仏のカリスマ権威について、漢人僧尼・信徒の動向という視点から新たな知見を得た。アチュウの葬儀に参列し、参与観察を行った。(2)色達(セーター)県のラルン五明仏学院を再訪した。2001年より定点観測を行い、計5回の調査内容を比較検討した。ジグメ・プンツォ圓寂後、学院を取り巻く政治的緊張及び経済活動について観察を行った。(3)アバ州アバ県にてキルティ寺における愛国主義教育の実施状況を調査した。アバ県市街地における治安維持部隊の厳戒態勢と民族政策・宗教政策の関連を調査した。モスクの指導者から聞き取り調査を実施した。 2.文献調査の成果 (1)アバ州壌塘(ザムタン)県における風土病と国境なき医師団の関係について文献調査を行った。チベット高原の東水とカシンベック病の関係について新たな発見があった。 (2)2011年に国立民族学博物館が開催した「ウメサオタダオ展」からヒントを得て、東チベットにおけるフィールドワークの技法について知見をまとめた。
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Research Products
(7 results)