2009 Fiscal Year Annual Research Report
近代化の中の伝統宗教と精神運動―基準点としての近角常観研究
Project/Area Number |
20520055
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
岩田 文昭 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (00263351)
|
Keywords | 知識人宗教 / 宗教哲学 / 武内義範 / 信仰告白 / 宮沢腎治 / 三木清 / 親鸞 / 近代仏教 |
Research Abstract |
本研究は、研究協力者として、大澤広嗣(文化庁文化部宗務課専門職)、碧海寿広(財団法人国際宗教研究所宗教情報リサーチセンター研究員)、小田晃生(大正大学大学院生)の協力を得て、本年度は、以下のような研究を行った。第一に、近角が設立した求道会館(東京都文京区)に未整理のまま置かれてあった1万通を越える書簡をはじめとする膨大な資料整理に取り組んだ。大澤(大澤は9月まで)、碧海、小田の三名は、おおよそ週一回、求道会館で終日作業をなした。この成果として、第二に、平成21年11月に近角研究の基礎資料となる中間報告書を刊行した。この報告書には、近角が発行した三種類の機関誌『政教時報』『求道』『信界建現』の解題、近角の略年譜、求道会館寄付者名簿が掲載されている。また、『政教時報』『求道』『信界建現』とこれら、「三機関誌の目次」を電子化した4枚のDVDをこの報告書に添付した。第三に、平成21年6月に大谷大学真宗総合研究所・真宗同朋会運動指定研究「清沢満之を嚆矢とする近代教学の革新運動の研究」例会で、9月に日本宗教学会第68回学術大会において、それぞれライアン・ワルド、大澤広嗣、碧海寿広、岩田文昭が研究発表を行った。第四に、宮沢賢治一家の近角宛書簡20通の翻刻を行った。この翻刻は、解題をつけて、平成22年9月に大阪教育大学の紀要にて発表する予定である。
|
Research Products
(3 results)