2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20520120
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
田中 多佳子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70346112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖花 彰 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80115972)
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Keywords | 楽器 / ものづくり / グローバリゼーション / 民族音楽学 / 大正琴 / 文化変容 |
Research Abstract |
楽器にこめられた有形・無形のさまざまなものつくりの技(わざ)をグローバルな視野から研究および資料化することをめざした本研究の最終年次にあたり、今年度行った具体的な研究活動および成果は次のようなものである。 1. 5月には、東京芸術大学にて第1回研究会を開催、田中(多)、梅田、金子、田中(健)、塚原、横井、筒井、岡田らが参加し、各自の研究報告やそれをめぐる議論と情報交換を行い、新たな課題の確認と本研究収斂の方向について検討した。 2. 12月には、名古屋芸術大学音楽学部にて開催された日本音楽学会中部支部例会にて「楽器の伝播とグローカリゼーション-大正琴の場合」と題したシンポジウムを開催し、司会兼パネリストとして金子が、パネリストとして尾高・田中(多)・梅田が、オブザーバーとして岡田・筒井が参加し、本研究による研究成果の一部を公開すると共に、そこから浮かび上がってきた事実や課題について公開の場で討議し、多くの示唆を得た。 3. 12月には、沖花・田中(多)を中心に作成してきたWebページをアップした。本研究によって得られた成果(映像・図像資料を含む)は、可能な限り書誌データのみならず資料そのものを公開するよう努めた。本科研終了後も関連研究のデータは随時追加してゆく予定である。 4. 2011年2月には、東京芸術大学にて第2回研究会を開催、田中(多)、梅田、金子、塚原、筒井が参加し、本研究の成果の総括と今後の研究の発展性について議論した。 本研究のメンバーによる3年間の研究の諸成果は、ユーラシア大陸東西の鍵盤付楽器に関わるグローバリゼーションの諸相をめぐる研究として収斂されてきたようである。着眼点および地域的広がりにおいて他に例を見ないこのテーマは、今後も継続的に研究してゆくべき多くの課題と可能性を示唆するものである。
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Research Products
(7 results)