2008 Fiscal Year Annual Research Report
冨田博之所蔵児童文化資料の調査及び公開のための基礎研究
Project/Area Number |
20520130
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Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
石井 直人 Shirayuri College, 文学部, 教授 (30232234)
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Keywords | 芸術諸学 / 文学一般 / 演劇 / 児童文化 / 教育 |
Research Abstract |
平成20年度は、故冨田博之氏の所蔵していたファイル資料423冊のうち、児童演劇資料218冊、児童教育資料33冊について、Excelファイルに書誌情報を入力した。資料は(1)新聞・雑誌記事の切り抜き(2)公演資料(チラシ、パンフレットなど)(3)雑誌やニューズレターなどの定期刊行物(4)その他(プリント類、手紙)の4種類に分別され、それぞれの場合において入力項目を設定し作業をすすめた。(1)では記事タイトル/シリーズ名/執筆者/新聞・雑誌名/発行所/発行年月日/備考の7項目、(2)では公演タイトル/劇団/演目/公演日程/公演場所/原作/脚本/翻訳/脚色/演出/振付/音楽/美術/装置/形態/備考の16項目、(3)ではタイトル/発行所/発行年月日/形態/備考の5項目、(4)ではタイトル/発行年月日/形態/備考の4項目について入力した。作業過程では、資料ひとつひとつをクリアファイルに収め、仮のIDをふり、ホッチキスを除去してクリップでとめた。その結果、約9,900件のデータが得られ、宝塚少女歌劇プログラム、『児童劇研究』(アサノ児童劇学校発行)などの希少な資料の存在を確認することができた。また将来的なデータベース構築の土台として、約50項目にわたる入力マニュアルを作成し、データの精度の向上に努めた。さらに、データ入力作業と平行して、児童演劇資料203冊、児童教育資料51冊を年代別およびテーマ別に分類し、冨田氏の児童文化観の変遷を追った。平成20年度は、資料全体の6割について、データ化および大まかな分類を行うことにより、児童演劇史・児童文化史の基礎的資料としてその概観を把握し、かつ今後の整備に向けた具体的な展望を得られたといえる。
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