2010 Fiscal Year Annual Research Report
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20520182
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| Research Institution | Musashi University |
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Principal Investigator |
小川 栄一 武蔵大学, 人文学部, 教授 (70160744)
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| Keywords | 長門本平家物語 / 平家物語 / 延慶本平家物語 / 長門本平家物語自立語索引 / 平家物語の成立 / 平家物語の諸本 / 中世の日本語 / 『平家物語長門本・延慶本対照本文』 |
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| Research Abstract |
平家物語諸本の分類や系統については盛んに研究されてきた。中でも長門本は、平家諸本の中で最も古い形態を伝える延慶本との共通本文が多く、部分的には延慶本よりも古い本文や特徴を残していることが注目されている。小川ほか連携研究者4名(麻原美子・大倉浩・佐藤智広・小井土守敏)は、長門本の成立事情、延慶本との関係などについての基礎的な研究を行い、平成21年2月には『長門本平家物語自立語索引』全1062ページ勉誠出版)を刊行し、平家物語の文学、語学等の研究をよりいっそう推し進める資料として高く評価されている。
本年度は、主として長門本と延慶本との対照本文の作成にとりくみ、平成22年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)の交付を受けて、平成23年2月25日に刊行した(『平家物語長門本延慶本対照本文』(上・中・下計3冊全1522ページ勉誠出版)。この書は長門本と延慶本の本文を上下に対照させて提示することによって、本文相互の異同や出入りの状態を一目で把握できるようにしたもので、長門本と延慶本との成立上の関係を明らかにする研究に、大いに役立つとともに、平家物語全般の成立を究明する基礎資料となるものである。従来、日本古典文学においてこのような形態の対照本文は作成されたことがない。本書の積極的活用によって平家物語成立の研究の発展が予想され、ひいては平家物語以外の日本古典文学研究にも大きな影響を与え、その飛躍的な前進が期待される。
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Research Products
(1 results)
