2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本語学習者の母語と学習環境が言語能力と学習観にあたえる影響に関する研究
Project/Area Number |
20520459
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
土屋 順一 Tokyo University of Foreign Studies, 留学生日本語教育センター, 准教授 (10262213)
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Keywords | 学習環境 / キーボード入力 / 学習観 / 母語 / 誤用分析 / 日本語学習歴 / ビリーフ |
Research Abstract |
4月に電気通信大学でマレー語話者2名、6月に大阪でウイグル語話者2名、9月に名古屋工業大学でウイグル語話者5名、岩手大学でウイグル語話者5名、11月に東京でチベット語話者2名、北海道大学でチベット語話者1名に対するキーボード入力調査と面接調査をおこなった。そのほか所属機関でも調査をおこない、合計24名のデータをえた。 9月に中国青海省西寧市に出張して、チベット語話日本語学習者33名に対して、学習環境と学習観に関する面接調査をおこない、漢族とのちがいをつよく意識していることがあきらかになった。 昨年度重点的にターゲットにしたマレー語話者のデータの分析をすすめ、5月に異文化間教育学会で研究結果を発表した。マレーシア現地でマレー語話者だけで編成したクラスで日本語教育をおこなっていることのマイナスの影響が、キーボード入力調査の結果にもあらわれていることをあきらかにした。 今年度重点的にターゲットにしたウイグル語話者のデータの分析をすすめた。ウイグル語とモンゴル語は文法的にも音韻的にもよくにているが、漢語の影響をあまりうけないウイグル族とつよく影響をうけるモンゴル族の日本語音韻の習得のスタイルがかなりちがうことがあきらかになった。この結果を、2010年7月に台湾で開催される世界日本語教育大会で「中国のウイグル族とモンゴル族の学習者による日本語誌の習得の比較」というタイトルで発表する予定である。 先行研究から蓄積してきたキーボード入力調査のデータは690件に達した。
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