2008 Fiscal Year Annual Research Report
学校の多文化化で求められる教員の日本語教育の資質・能力とその育成に関する研究
Project/Area Number |
20520461
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
齋藤 ひろみ Tokyo Gakugei University, 教育学部, 准教授 (50334462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市瀬 智紀 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (30282148)
河野 俊之 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (60269769)
徳井 厚子 信州大学, 教育学部, 准教授 (40225751)
浜田 麻里 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (80228543)
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Keywords | 教師論 / 教室研究 / 多言語多文化化 / 教員養成 / 日本語教育 |
Research Abstract |
目的1「学生や教員の学校の多文化化に関する認識を明らかにする」ために、教員に対するアンケートを実施した(第一次調査4地点)。学生に対するアンケートは、調査項目を決定し、平成21年度実施に向けて準備を行っている。教員アンケートの結果、教員は、日本語指導や適応指導といった新しい要素もあるが、教員一般に必要とされる子どもの実態に合わせた教科指導、生徒指導のための資質・能力を重視していた。言語文化を共有していないマイノリティの子どもの教育には、その実態に対する理解や共感のために創意工夫する力がより一層求められていると言える。 目的2「学校教員に求められる日本語教育の資質・能力の総体を構造化して描き出す」ために、第一段階として教育現場の外国人児童生徒教育の状況の把握と現場の求める資質能力についての議論を行った。2008年9月に愛知県の知立東小学校視察・情報交換を行い、2009年2月には「学校教員に求められる日本語教育の資質・能力について考える」と題してフォーラムを行った。東京都の中学校教諭小川郁子氏、静岡県の小学校校長彦坂久伸氏、奈良教育大学の田淵五十生氏より、多文化背景をもつ児童生徒教育の取り組みと、そこで必要となる資質・能力について提案いただき、議論を行った。得られた情報や議論から、資質・能力にとして「共感力」「知識と技術」「現場性」が不可欠な要素として浮かび上がってきた。 目的3「教員養成および現職教員研修の教育内容・方法を検討し具体的な提案を行う」については、東京学芸大学が平成22年度より小学校教員養成課程に「日本語教育選修」を新設するという動きに連動し、上記2つの成果(中間)を受けて、教員養成課程での「学校の多文化化に対応できる教員」を育成するためのカリキュラムを構想している。
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Research Products
(11 results)