2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者の異文化間コミュニケーション能力の育成:方略指導と効果の検証
Project/Area Number |
20520496
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
泉 恵美子 Kyoto University of Education, 教育学部, 准教授 (10388382)
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Keywords | 英語教育 / コミュニケーション方略 / タスクシラバス / リフレクション(reflection) / モニタリング(monitoring) / 非言語コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究では、英語学習者が英語を用いてオーラルコミュニケーションを行う際、どのような問題に遭遇してコミュニケーションが挫折するのか、またどのような方略を用いて問題の修復を図ろうとしているのかを特にモニタリング機能に焦点を当て、ビデオや録音によるプロトコルと会話を分析することで解明する。本研究では、日本人学習者の特徴を中国人、タイ人、英語母語話者など他の外国人英語学習者と比較することでより明らかにしようとしているところが独創的であり、ジェスチャーや表情など非言語的方略にも焦点を当てコミュニケーションの特徴を探っていく。 平成20年度は、先行研究のまとめとこれまでの研究のまとめを行い、様々な国内外の学会の研究大会に参加し(IATEFL(英国),World CALL(日本),Asia TEFL(インドネシア),AAAL(米国))発表したり、海外の著名な研究者(Z. Dornyeiなど)の講演などを拝聴したり、国内の専門家と意見交換を行い、情報収集と課題の明確化を行った。また、タイを訪問し、小・中・高等学校の児童・生徒にアンケートによるコミュニケーションの挫折の原因の調査を行った。日本でも同様にアンケートを実施し比較を行った。またタイと中国の教科書やシラバスなどで実際にコミュニケーション方略がどのように指導されているのか、どのような定型表現(routines)や談話標識(discourse markers)、切り出し表現(gambits)が用いられているのかを調査した。その結果やスピーキングコーパスを元に、機能別にその枠組みを構築し、コミュニケーション能力向上につながるタスクを設計している。特に小学校での指導も念頭に置いて考えている。今年度は、タスクのグレーディングと開発を進め、コミュニケーションタスクを行いビデオに撮り、その特徴を探ることにしている。
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Research Products
(3 results)