2011 Fiscal Year Annual Research Report
音楽を使った英語教育及び異文化コミュニケーション教育
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20520505
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
宮下 和子 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (20182016)
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Keywords | 英語教育 / 音楽 / アメリカ研究 / 異文化コミュニケーション教育 / 日米交流 / スティーブン・フォスター / 異文化翻訳 / ポップス |
Research Abstract |
研究課題に基づき、国内外における研究と教育実践及び社会貢献活動を続行した。特に新教材『音楽で異文化コミュニケーション2~America Keeps Singin』(以後『2』)の利活用に努め意義を考察した。 所属大学で前期開講の「異文化理解」では、音楽をアメリカ史との連動で編纂した『2』を副教材として使用し、複雑な米国理解を鼓舞し、後期開講の「英語I」では、『音楽で異文化コミュニケーション1』を副教材に用い、音楽を通した英語及び異文化理解教育の可能性を確認し、更なる教材の展望を探った。また、放送大学の英語セミナーでも『2』を利活用し、社会人の英語学習と米国理解の一助とした。 6月、アメリカ学会年次大会(東大)に参加すると共に、Joe Weed製作CDのSwanee~Music of Stephen FostersのCD書籍化企画を出版社に打診した。9月、九州地区大学一般教育評議会に委員として参加する一方、『2』の教材力について研究発表を行った。10月、米大使館主催のAlison Brown Quartetコンサート(福岡市)に参加し、広報担当公使ホフマン氏の「アメリカ音楽は米国の多様性の象徴」という言葉に裏打ちされたカントリーブルースの「アメリカ性」を再認識した。11月、日本コミュニケーション学会九州支部大会で、『2』を米国19世紀から21世紀へのコミュニケーションという視点で研究発表を行った。 2012年3月8日-14日、米国シャーロット(NC)で開催されたアメリカ音楽学会(SAM : Society for American Music)に出席し、同学会の「アメリカ魂」の「進化」を体感した。また、参加者の一人、Robert Piplke氏が著したRock Music in American Cultureについて、翻訳出版の可能性も含めて意見交換を行った。さらに、フォスター記念館館長Deane Root博士やJoe Weed氏との共同研究について情報交換を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成20年度(2008年)12,月、オバマ氏の大統領選勝利後発表されたアルバム、Yes, We Canにも象徴された歴史と連動するアメリカ音楽の研究活動、教材2種類の開発及び学内外における実践活動等を継続している。ただ、アーティストとのコラボによるレクチャーコンサートについては、地理的条件もあり開催に至らず、最終年度の課題と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
新教材(『音楽で異文化コミュニケーション3~Global Voice』(仮称)の開発と研究発表、フォスターを含むアメリカ音楽のレクチャーコンサートの開催と評価、米国理解を目的とするアルバム、Swanee~Music of Stephen FosterのCD書籍化(ライナーノートの対訳付き)、米国史におけるロック・ミュージックの意義を描く書籍、Rock Music in American Cultureの翻訳出版と利活用等を推進したい。問題点として、書籍化や翻訳出版には乏しい財政基盤やコンサート開催に伴う地理的不利が挙げられるぶ、可能な限り推進し、研究課題の疑義を報告書にまとめたい。
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Research Products
(8 results)