2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530133
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中嶋 啓雄 Osaka University, 大学院・国際公共政策研究科, 准教授 (30294169)
|
Keywords | チャールズ・A・ビアード / 日米関係 / 文化交流 / 孤立主義 / モンロー・ドクトリン / モンロー主義 |
Research Abstract |
本年度は昨年度の分析枠組みの構築を経て、当該研究課題に関わる多くの重要な一次史料を収集することができた。また、関連のテーマで英米関係史研究会での発表を行なった。 より具体的には、勤務校の夏季休暇を利用して、アメリカ合衆国におよそ1週間の調査旅行(リサーチ・トリップ)に出かけ、ウィスコンシン州歴史協会図書館のマール・カーティ文書等、当該研究を遂行する上できわめて重要な史料を閲読・収集した。春季休暇中には東京大学大学院総合文化研究科附属アメリカ太平洋地域研究センター図書室所蔵の高木八尺文庫に収められている原史料(一部、マイクロフィルム)を閲読し、未整理の史料のなかから世界のビアード研究者にも恐らくまったくその存在が知られていない新史料(ビアードの書簡等)を発掘した。 また、日本国際政治学会のような全国的な大規模学会に出席する機会を得て、情報の収集に努め、当該研究課題の位置づけを再検討した。昨年に引き続き、研究会等の場で戦後日米文化交流の生き証人ともいうべき二、三の人物と話をする貴重な機会も得た。 全体として、本年度は夏季・春季休暇中の調査旅行によって、自らの研究を論証する上で非常に重要な史料の発掘に成功したことに、大きな手応えを感じた一年であった。 当該研究を反映した佐々木卓出編『アメリカ外交史---建国から冷戦後まで』がミネルヴァ書房より新年度早々、刊行予定であることも、最後に付言しておきたい。
|
Research Products
(2 results)